■ハム太郎のトンデモ行動
物語を進めるうえで、ハム太郎にとんでもない行動をとらせなければならない時もある。たとえば、「いせき」のステージで建物の屋上にのぼる場面では、途中で遭遇する高所恐怖症のハムに「あたっちゅ」しないと先に進めない。なんと、怖がって震えている相手に思い切り体当たりし、バランスを崩させて高所から落下させるのだ。
心やさしいプレイヤーであれば、いたいけなハムに体当たりをして突き飛ばすなんて、そんなむごいことはできないはずである。実際筆者も……と言いたいところだが、とりあえず片っ端から選択肢を試すタイプだったので、無慈悲に突き落としてしまった。
ちなみに、そのハムが「ぢ~ぢ~ぢぃ~!!!」(ちなみに『ぢぢぢぃ~』は、ハム語で『嫌い』という意味)と断末魔の叫びをあげて落ちた後のハム太郎の反応は、のんきに「へけっ」と首をかしげるというもの。一応その後で「…ちょっと わるかったかな…?」とはあるが、心配するとか、あわてるとか、そういう反応はとれなかったのだろうか?
ほかにも、クッキーの箱を開けようとしているハムに協力を頼まれたときには、そのハムに「あたっちゅ」して箱とのあいだでむぎゅっと押しつぶし、気絶させなければ話が進まない。相手が話を聞かないタイプだったせいもあるのだが、それにしても他にやり方はあったはずだ。
こうしたハム太郎の「問題行動」の数々は、ファンのあいだではちょっとしたネタになっている。これもまた、想定外という意味では難しいポイントのひとつなのかもしれない……。
ハム太郎たちのかわいさを堪能できる一方、なかなかの難易度でクリアするのに苦労したゲーム『ハム太郎2』。今のようにネットでなんでも調べられる時代ではなかった当時、頭を悩ませながら一生懸命プレイしたことが懐かしく思い出される。あなたの本作にまつわる思い出には、どんなものがあるだろうか?