■なかなかの芸術作品?スイカを仮面ヤイバーの形にカットする機械
スイカを自動でカットする機械なんてものもある。しかもカットされたスイカは、作中で子どもたちに人気があるヒーロー「仮面ヤイバー」の形になる。……ここまで出てきた発明品に比べると、とても実用的に思えてくるから不思議だ。
この発明品は劇場版『名探偵コナン 業火の向日葵』の中で登場し、元太たちの前でお披露目されていた。その反応を見るに、子どもたちからすると、スイカが人気のヒーローの形になるのは嬉しいようだ。
しかし、これを家庭で使うとなると無理がある。観賞用にしかならないからだ。イベントなどには使えるかもしれないが、使用頻度としてはほとんど使われない可能性が高い。一回限りのびっくり発明品といったところだろう。
ただ、これを褒めていたのが灰原哀だ。基本的に博士の発明品を「くだらない」と片付けがちな彼女だが、なぜかこれに関しては好反応。「なかなかの芸術作品よ」とコナンに話していた。
■不具合も多い…自動ハムエッグ作り機
最後はくだらない調理器具の発明品だ。それが、コミックス64巻収録の「魚が消える一角岩」に出てきた自動ハムエッグ作り機である。名前から分かる通り、ハムエッグを自動で作ってくれるというものだ。
普通ならそれ以外の調理もできそうなものだが、これはハムエッグしか作れない。しかもこれを阿笠博士は無料で近所の人に配っていた。いきなり得体の知れない発明品を渡されても困りそうだ。おまけに、この機械は不具合が多いらしく、近所の人から苦情が殺到していた。博士、一体何をやっているんだ……。
ハムエッグならフライパンひとつで簡単にできるので、自動にこだわる必要はない気がする。故障しやすいとなると、かえって手間が増えるので本末転倒もいいところだ。
阿笠博士の発明品はかなり役立つものもあれば、ほとんど意味がないと思えるくだらないものもある。
しかし、毎回大成功する発明家などきっと存在しない。常に遊び心を持って発明に取り組んでいるからこそ、失敗も多いし、それを活かした成功も生まれるのだろう。それに、くだらないと思える発明品も、今の時代、ネットで発信すれば案外バズるかもしれない……。