
2025年4月8日に放送開始されたガンダムシリーズのテレビアニメ最新作『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』(日本テレビ系)。放送開始直前からXでトレンド入りし、放送後も大きな話題になるなど反響を呼んでいる。
アニメ『ジークアクス』は、『エヴァンゲリオン』シリーズを手がけたスタジオカラーとサンライズによる共同制作。監督を務める鶴巻和哉氏をはじめ、榎戸洋司氏や庵野秀明氏も脚本として名を連ね、そうそうたるメンバーが携わっている。
※本記事はテレビアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第1話の内容を含みます。未視聴の方はご注意ください。
■映画を観ていない人にとっては衝撃のスタート!?
その注目の第1話では、スペースコロニーに暮らす女子高生のアマテ・ユズリハ(通称、マチュ)が少女・ニャアンと出会い、正体不明のモビルスーツに乗り込んで戦う様子などが描かれた。
そして、とくに今年1月に公開された「劇場先行版」を観ていない人にとっては衝撃的な内容が多数含まれていた。初代『機動戦士ガンダム』の世界観とのつながりを明確に示唆する要素があり、たとえばホワイトベースによく似た戦艦内には、ジオンのニュータイプ「シャリア・ブル」の姿があった。
さらに会話のなかにも「キシリア」や「マ・クベ」といったおなじみの名前が飛び出し、同作の世界では連邦が敗れ、ジオンが戦勝国になっていることも明らかになる。
まさに驚きだらけの『ジークアクス』第1話だが、劇中には初代『ガンダム』に関するオマージュや気になる謎も登場した。
■初代『ガンダム』にまつわる謎やオマージュが盛りだくさん
まずは、初代『ガンダム』に登場したマスコットロボの「ハロ」がいる点だ。『ガンダム』の公式サイトによると、ハロは「アムロがフラウ・ボゥにプレゼントしたペットロボット」と説明されている。
のちのガンダムシリーズにもハロは登場しており、アムロが製作したものと市販品が存在。『ジークアクス』に登場したハロのカラーは白で、フラウがもらったハロとは色が異なっていた。
だが、単なるペットロボであるはずのハロは、まるで主人公のマチュを導くような言動をみせる。とくにジオン軍の最高機密であるはずの「ジークアクス」のコクピットにマチュが入った際には、ハロが機体のシステムを理解しているかのような描写もあった。今後ハロの動向にも注目したい。
さらにはマチュが、ジークアクスのなかで聞いた「ラ、ラ……」という声は、初代『ガンダム』でアムロ・レイがニュータイプ「ララァ・スン」の存在を感知したときなどに聞こえてきた声とよく似ている。
また「ラ、ラ……」という声が聞こえるマチュが「キラキラ」と表現した謎の光に包まれたときの空間も、戦闘中のアムロとララァが互いのニュータイプ能力で対話を行ったときの不思議な空間を連想させるものだった。
そのほかにも、非合法な運び屋をやっているニャアンが用いた「こんにちは、おいそぎですか」という“合言葉”は、初代『ガンダム』でジオンのスパイをやっていたミハル・ラトキエが連絡時に使っていた合言葉と同じものである。
このように随所にさまざまなガンダム作品のオマージュと思われる演出やセリフがたくさん隠されているのも、『ジークアクス』の見どころのひとつといえるだろう。
そして次週放送される第2話のサブタイトルは「白いガンダム」。次回予告の映像では“シャア”の姿も確認でき、初代『ガンダム』の第1話を思わせるシーンが描かれていた。『ジークアクス』の劇場先行版『Beginning』と同様に、ジオンが勝利に至るまでの展開がテレビアニメのほうでも描かれるのかもしれない。