「ばいきんまんなんて目じゃない!?」すなおとこ、くらやみまん…『アンパンマン』子どもにトラウマを与えた「恐るべき敵キャラ」たちの画像
やなせたかし『アンパンマンとさばくのたから』(フレーベル館)

 やなせたかしさんによる『それいけ!アンパンマン』は、長年子どもたちに愛されている作品のひとつだ。2025年3月31日からは、やなせさんの半生にもとづく連続テレビ小説『あんぱん』も放送開始され、アンパンマンというヒーローが生まれるまでのドラマが描かれている。

 作中でアンパンマンと対立するばいきんまんは、いわゆる「敵キャラ」だが、どこか憎めなさがある不思議なキャラだ。しかし『アンパンマン』には時に、そんなばいきんまんなど比べ物にならないほど強くて恐ろしい敵キャラが登場するのをご存じだろうか?

 まるでファンタジーアニメに登場する「ガチのラスボス」のようなキャラの数々……。その強さや恐ろしさについて振り返っていこう。

■容赦がなさすぎる「すなおとこ」

 砂漠を守る砂の巨人「すなおとこ」は、砂漠を荒らそうとする者に対して敵意をむき出しにする。見た目は優しそうに見えるのだが、持っている能力がかなり怖い……。

 ラッパを吹いて起こした砂嵐で全てを飲み込んでしまったり、トライアングルから出る煙の音の輪によって相手の姿をピラミッド型に変えてしまったりするのだ。

 そんな能力を存分に発揮したのが、劇場版『虹のピラミッド』である。メロンパンナやしょくぱんまんといった仲間たちをピラミッド型に変え、マントが破れて飛べないアンパンマンをボコボコにしていた。しかも、一度は倒されたかと思いきや増殖するという展開も恐怖である。

 この光景は子どもだけではなく、大人までトラウマになってしまうほどだ。必要以上に相手を痛めつけているシーンもあり、敵キャラの中でも特に容赦がなかった。 

■まさかの精神攻撃…「くらやみまん」

 続いて紹介するのは「くらやみまん」だ。くらやみまんは巨大なシルクハットに身を潜めており、獲物を見つけると姿を現す。その大きさはまるで山のようで、ユニークな顔をしているが特殊な能力に驚かされる。

 両手を輪のようにつなげて闇の世界を生み出し、狙った相手をそこへ閉じ込める……。囚われてしまった者たちは暗闇の世界をさまようことになる。

 しかも暗い気持ちにさせて精神的に追い詰めるので、落ちた者の気力はどんどん削がれてしまう。まさかアンパンマンの世界に精神攻撃をする敵キャラがいるとは思わなかった。

 暗闇は誰にとっても嫌なものでしかない。いきなりそんな場所に閉じ込められたとしたら、耐えきれなくなっておかしくなってしまうだろう。絶対に食らいたくない能力である。

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