
1987年に初代作品が発売されて以来、国民的RPGとして数々の物語が生み出され続けている『ファイナルファンタジー(FF)』シリーズ。
壮大かつ幻想的な世界観が魅力の人気シリーズで、中でも『ファイナルファンタジーIII』以降に登場するようになった「召喚魔法」は、そのド派手な演出でプレイヤーを圧倒する。
衝撃的な演出と性能で一度見たら忘れられない、驚くべき召喚魔法の数々について、規格外の性能も交えてみていこう。
※本記事には作品の内容を含みます
■次々に繰り出される騎士の攻撃は圧巻の一言『FF7』ナイツオブラウンド
1997年に発売された『ファイナルファンタジーVII』は、シリーズで初めてプレイステーション(PS)ソフトとしてリリースされることとなった、記念すべき一作である。
次世代機のパワーを活かし、ポリゴンで立体的に表現された新たな『FF』の世界観は多くのファンを魅了し、時を経て今もなおリメイク作品、派生作品が生み出されている。
そんな本作ではもちろん、歴代作品で登場している召喚獣たちも立体化されているのだが、中でもその圧巻の演出とすさまじい性能で度肝を抜いたのが、召喚獣・ナイツオブラウンドではないだろうか。
ケルト神話に登場する英雄「アーサー王と円卓の騎士」をモチーフとした召喚獣で、“ナイツ”の言葉が指し示す通り、発動と同時に13人の騎士たちがそれぞれの武器で相手を切り刻んでいく。
一度の召喚魔法で複数体が連続攻撃を繰り出す独特の演出もさることながら、すさまじいのはその威力。なんとこの召喚魔法、騎士たちが繰り出す13回の攻撃すべてにダメージ判定があり、しかもそのほとんどがカンストである「9999」という驚異的な数値をたたき出すのである。
ダメージの振れ幅こそあるものの、しっかり決まれば数回の発動でラスボスを容易に撃破してしまう、まさに本作屈指のバランスブレイカーといえるだろう。
唯一の難点といえば、取得するためには海チョコボを育成し、召喚獣が眠っている島にたどり着く必要がある点。とはいえ、その多大な手間をかけるに値する、実に型破りな召喚魔法といえる。
当然ながら、発動後は13人の攻撃をすべて見届ける必要があるため、召喚魔法の演出時間は約1分30秒とかなり膨大。次から次へと現れる騎士の猛攻に蹂躙されるモンスターの姿は、まさに圧巻の一言だ。
■演出のスケールはシリーズ随一!?『FF8』エデン
1999年にPS用ソフトとして発売された『ファイナルファンタジーVIII』は、前作からグレードアップした美麗な映像表現やグラフィック、コマンドをカスタムする「ジャンクション」システムの導入など、PS作品としてさらなる進化を遂げた一作だ。
本作では召喚獣は「ガーディアンフォース(G.F.)」と呼ばれており、これまでと違って使用者にジャンクション(装着)することによって真価を発揮するようになっている。
やはり本作でも多数の新規召喚獣たちが登場し、ド派手な演出で戦闘を盛り上げてくれる。中でも召喚時の演出スケールの大きさ、そして他の追随を許さない圧倒的な破壊力でプレイヤーを驚かせたのが、本作最強のG.F.である「エデン」だ。
シリーズおなじみの強敵・アルテマウェポンからドローすることで取得できるエデン。天使のような白い翼が目立つ、生物とも無機物ともとれる神秘的な造形と、なにより全G.F.随一の巨体が特徴である。
その攻撃方法は、エデンが敵を頭上に移動させた後、なんと惑星そのものを覆うほどの巨大な魔法陣を形成し、そこから極大のビームを発射。敵を銀河に叩き込み、大爆発を起こすというとんでもないものとなっている。
宇宙空間を舞台とした壮大なスケールの攻撃にも圧倒されるのだが、やはり注目してしまうのはその威力。このエデン、なんとダメージが限界値を突破する性能を持っており、5桁の数値を拝むことができるのだ。
演出時間も約1分30秒と全G.F.最長。演出のスケール、長さ、威力と、どれをとっても圧倒的な、規格外の召喚魔法といえるだろう。