
青山剛昌氏による『名探偵コナン』(小学館)は、全世界累計発行部数2億7000万部を超える国民的人気ミステリー漫画だ。
毎年公開される映画はおなじみとなり、1997年から2024年まで全27作品公開されている。さらに2025年4月18日には劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』が公開予定だ。
映画では通常のストーリーとは異なり、たくさんの人間を巻き込んだ大規模な事件が起こることが多い。時には実在する場所で派手なバトルや爆破が繰り広げられるのも、見どころのひとつだ。中にはとんでもないモノを破壊してしまうケースもあり、これも映画ならではといえるだろう。
そこで今回は、え?こんなことあり得るの?と思ってしまうような、劇場版『名探偵コナン』で破壊されたとんでもないモノを紹介していきたい。
※本記事には各作品の内容を含みます
■まさかの公認!?シンガポールのマリーナベイ・サンズ
2019年に公開された第23作目『紺青の拳』で破壊されたものが、これまでの中でも一番とんでもないかもしれない。
それが、シンガポールにある「マリーナベイ・サンズ」である。マリーナベイ・サンズは、55階建ての高層ビル3棟の上に船の形をした「サンズ・スカイパーク」が広がる、豪華な総合型リゾートだ。屋上にはプールや展望デッキがあり、毛利蘭たちもそこでバカンスを楽しんでいた。
クライマックスでは、この場所で京極真たちによる大迫力のバトルが展開される。そして、敵が放ったロケットランチャーの砲撃によって船の部分が崩れ落ちるという事態に。目の前の海に落ちてしまった。
本作ではその他にも、シンガポールのシンボルでもあるマーライオンが血のような赤い水を吐くシーンもあり、何かと話題を呼んでいた。
実在の、しかも有名な観光名所をこんな風にしてしまっても大丈夫なのか? と不安になりはするが、なんとシンガポール政府観光局が怒るどころか全面協力。シンガポール航空とのタイアップ企画までおこなわれていたから驚きだ。
■ド派手すぎた…読売テレビ旧社屋
2017年に公開された第17作目『から紅の恋歌』では、読売テレビ旧社屋と思われるものを破壊していた。
コナンの世界には何度も「日売テレビ」というものが登場している。明らかに日本テレビと読売テレビを掛け合わせているネーミングだ。しかもテレビ局の見た目も、実在のものに寄せている……。シリーズ中で何度か変わっているが、『から紅の恋歌』では読売テレビ旧社屋がモデルになっているようだ。
作中ではそんな日売テレビに爆破予告が届き、実際にそのまま爆破されることになった。服部平次や遠山和葉が崩壊するビル内で危機にさらされることになったが、コナンの助けによって無事脱出。瓦礫や鉄骨が次々と落ちる中をくぐり抜けて無傷なのがスゴい……。
コナンは読売テレビで制作されているので、作中での爆破で怒られることはないだろうが、どこか心配してしまう。