
『ポケモン』シリーズ最新作『Pokemon LEGENDS Z-A』の新情報が2月27日に発表された。そのなかでも、とりわけポケモンユーザーの注目を集めたのは、トレーナーの動きがリアルタイムでポケモンと連動し、攻撃や回避のタイミングを指示する新たなポケモンバトルだろう。
とくに興味深いのが、映像を見たユーザーたちの「『ポケスペ』みたいなバトルだ!」という感想である。この『ポケスペ』こと『ポケットモンスターSPECIAL』(シナリオ:日下秀憲氏、作画:真斗氏、山本サトシ氏)は、『ポケモン』のコミカライズとして今年で連載28周年を迎える漫画だ。
なぜ『ポケスペ』で描かれるポケモンバトルが最新作『ポケモンレジェンズZ-A』と重なるのだろうか。そこで、ポケモン最新作のバトルを28年前に先取りしていた(!?)、“ポケスペ流ポケモンバトル”を振り返ってみよう。
※本記事には作品の内容を含みます
■後方で指示を出すだけじゃ終わらない! ポケモンと同じ戦場でバトルするトレーナー
ゲームでのポケモンバトルといえば、ターンごとにポケモンの技を選んで攻撃をおこない敵を倒す、クラシックなRPG戦闘のイメージが強い。戦うのはあくまでポケモンで、トレーナーは安全な場所で戦略を練る指揮官といったところか。
だが、『ポケスペ』でのポケモントレーナーはそうではない。ポケモンに命令するのはゲームと同じだが、その場所はポケモンの背後ではなくポケモンの隣であり、お互いの攻撃が飛び交う最前線なのだ。指揮官というより、ポケモンとともに戦場を駆ける戦士のような存在である。
ゲームと比べてかなり危険なバトルだが、だからこそポケモンとの深い絆やピンチからの大逆転が面白く、熱中する読者も多い。
先日発表された『ポケモンレジェンズZ-A』のバトル映像を見てみると、トレーナーがポケモンの隣で動き回り、リアルタイムに指示を出している。これは『ポケスペ』の戦闘にかなり近く、本作のファンが連想するのも納得だ。
■子どもだからって容赦なし! トレーナーが傷つくのが当たり前
ポケモンと一緒に戦場に立つ『ポケスペ』のトレーナーは、敵ポケモンの攻撃をよく喰らう。……というか、むしろトレーナーを積極的に狙う戦法が横行しており、主人公たちはかなりの頻度で命の危機に晒されてしまうのだ。
『赤・緑』編の主人公であるレッドは、キックポケモン・サワムラーにお腹を蹴り上げられたし、ライバルのグリーンはシャドーポケモン・ゲンガーの攻撃で目を潰されたこともある。付け加えるなら、彼らは10代の子どもだ。き、厳しすぎる……。
トレーナーが傷つくのが日常茶飯事な『ポケスペ』の世界だが、そのダメージは決して軽くない。レッドは四天王カンナとの戦いで全身を氷漬けにされた影響で、手足が痺れる後遺症にしばらく悩まされていたほどだ。
トレーナーが攻撃されるシーンを「ダイレクトアタック」と呼ぶファンもいるほど、『ポケスペ』バトルはスリリング。『ポケモンレジェンズZ-A』ではどうなるのだろうか?