■今ではすっかり丸くなってしまったリセットさん…
バラエティ豊かなお説教と怒鳴り声で多くのプレイヤーに怖がられてきたリセットさんだが、その行動は確固たる信念に基づくものだ。
折に触れて“普段の生活にリセットボタンなんてない”、“やり直しの効かないのが人生”、“ありのままにすべてを受け入れよう”と諭す姿は、まさに酸いも甘いも噛みわけてきた大人である。
そんなリセットさんだが、ニンテンドー３ＤＳ用ソフト『とびだせ どうぶつの森』では事業仕分けの影響を受け、仕事を失ってしまったという設定になっている。なんとも世知辛い……。とはいえ、村長判断で「リセット監視センター」を新設すれば、リセットさんが出てくるようにできる（しかも設置後にお礼まで言ってくれる）。
さらにＮｉｎｔｅｎｄｏ Ｓｗｉｔｃｈ用ソフトの『あつまれ どうぶつの森』では「オートセーブ機能」が実装されたため、いよいよ活躍の場（？）がなくなってしまった。代わりに「緊急脱出サービス」のオペレーターとして働いているのだが、かつてのド迫力はもはや感じられない……。
また『あつ森』のリセットさんとは「喫茶ハトの巣」でも出会え、ちょっとしたおしゃべりを楽しむことも可能だ。そのなかでリセットさんは、「今みたいな世の中にこそ、リセットボタンは必要なんちゃうか？」「失敗してもやり直せる、そんな 世の中であってほしい！」と話し、「人生にリセットボタンがあってもエエやろ！！」と名言を放つ。
すごく良いことを言っていると感動しつつも、リセットさんの全盛期を知る者としては、ずいぶん丸くなっちゃったなあ……と、なんだかしんみりしてしまった。これで血圧の心配をする必要はもうなさそうだが、元気にキレ散らかす姿はもう見られないと思うとちょっとだけ寂しい。
かつては一部のプレイヤーを震えあがらせ、強烈な存在感を放っていたリセットさん。シリーズを重ねるごとにさまざまな変化を経験し、今ではちょっと影が薄くなってしまった悲しきキャラだ。
今回は『どうぶつの森ｅ＋』を中心にリセットさんについて振り返ってきたが、まだまだ語りきれていないネタは数多い。あなたの心の中にはどんなリセットさんとの思い出があるだろうか？
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