『ドラゴンボール』に『涼宮ハルヒ』でもプレイボール!? 意外な神回ぞろい!人気アニメ「伝説の野球回」世界観度外視の面白さの画像
『涼宮ハルヒの憂鬱』第一期シリーズBD-BOX (C)2006 谷川流・いとうのいぢ/SOS団

 アクション、ミステリー、SFなどさまざまなジャンルの作品があるアニメにおいて、しばしば視聴者を驚かせるのが作品の世界観を度外視して突然始まる「野球回」だ。

 本編からは外れるものの、野球回はクオリティが高い傾向があり、今では「野球回は神回が多い」といった声が上がるほど人気があったりもする。今回は、野球大国日本のクリエイターたちが生み出した伝説の野球回をいくつか振り返ってみよう。

※本記事には各作品の内容を含みます

■ヤムチャが輝く『ドラゴンボール』の神回

 まずは『ドラゴンボール』から見ていこう。アニメ『ドラゴンボールZ』の200話『あれから7年!今日から僕は高校生』で学園生活を送る悟飯も体育の授業で野球をしていたが、野球と言えばやはりヤムチャだ。アニメオリジナルのエピソードを描く10話『泣くな悟飯!はじめての闘い』では、彼がバイトでプロ野球の助っ人選手をしている。しかもこれまでの試合で連続ホームランを打っており、かなり期待される選手となっている。

 この設定は、『ドラゴンボール超』で第7宇宙VS第6宇宙の野球の親善試合が描かれた70話『シャンパからの挑戦状!今度は野球で勝負だ!!』に引き継がれる。同エピソードは、副音声で野沢雅子さんと古谷徹さんと森田成一さんのフリートークを聞けることでも話題を集めた。

 第7宇宙のキャプテンは、今回の主役・ヤムチャ。ブルマから「あの人野球だけは得意だもん」と複雑な言葉を投げられつつ試合はスタートするが、チームメイトがルールを知らないためなんでもありの展開になっていく。

 そんな中、投手交代したヤムチャが狼牙風風拳と操気弾を組み合わせた“狼牙風風投球拳”でボタモとキャべを圧倒。18号に「あいつもう武闘家じゃないよな」と言われながらも、1回の表を抑えきる。

 だが、裏の攻撃で悲劇が訪れる。相手を倒すものとルールを勘違いした投手・ベジータからデッドボールをくらい、盗塁の場面ではベジータの肘鉄&シャンパの膝蹴りで吹っ飛ばされ、走塁ではシャンパの剛速球に刺されてしまうのだ。あまりにも不憫だが笑ってしまう。

 その後、ビルスとシャンパが乱闘に発展。宇宙消滅の危機はウイス&ヴァドスによって回避されるも、試合は続行不能になった。結果はドローかと思われたが、ヤムチャが懐かしの“爆死スタイル”でホームベースを触っており、第7宇宙の逆転勝利。チームメンバーは、「この格好見覚えが……」とツッコミながらもヤムチャを称えるのだった。 

 同エピソードは他にも随所に懐かしいシーンのパロディが散りばめられている。それを探すのも面白いだろう。

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