■昭和、平成、令和と時代を股にかけた『ロボコン』 話の変化にも注目

 続々と画期的な新ヒーローたちが登場した90年代も終わりを迎え、1999年には70年代に放映され一躍お茶の間の人気者となった『がんばれ!!ロボコン』が復活を遂げる。

 『燃えろ!!ロボコン』とタイトルを一新し放映された新たな「ロボコン」は、昭和の頃とは少し違う作風となっていた。

 『がんばれ!!ロボコン』のロボットたちは、人間に奉仕し、役に立たなければならないというのがメインのテーマであった。一方、『燃えろ!!ロボコン』のロボットたちは人間の世界をより良いものにしようと奮闘し、人間と友達になることを夢見ている。

 ロボットたちが自らの意思で成長していく感情の変化もストーリーに組み込まれ、単なるコメディには終わらず、実にハートウォーミングなストーリーで視聴者の心を揺さぶるものになっているのである。

 このように、昭和から平成にかけての変化を見ることができるのもまた、ファミリー向け作品の醍醐味と言えるのかもしれない。

 ちなみに『ロボコン』は、「令和」の時代にも『がんばれいわ!!ロボコン』とタイトルを改め、新作が登場している。

 

 もしも、『ウルトラマン』や『仮面ライダー』が昭和の時代に放送を終了し、そのまま時が進んでいたら……。ここで紹介した作品たちが特撮ドラマの覇権を奪取していたかもしれない。それほどまでに独特の魅力にあふれているのが、1990年代放送の特撮ドラマなのである。

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