
大海賊時代が到来し、世に数多の海賊団がはびこる『ONE PIECE(ワンピース)』の世界。作中の海賊団をみると「船長がもっとも強い」という印象が強い。
しかし、四皇級の伝説的な海賊団ともなれば、船長以下の部下たちもとてつもない実力を持っている。
そこで今回は海賊団に所属する船長以外の部下たちが、とんでもない実力を披露した圧巻のシーンを振り返ってみたい。
※本記事には作品の内容を含みます。
■銃弾だけで船を撃沈?
四皇“赤髪のシャンクス”率いる赤髪海賊団の船員であり、狙撃手を務めるのが「ヤソップ」。麦わらの一味のウソップの父親としても知られる人物だ。
作中でも指折りの狙撃の名手で、“追撃者(チェイサー)”の異名もあり、ルフィも「ヤソップが的を外したとこは見たことなかった」と語り、立派な海賊だと評している。海賊になりたてシャンクスが、うわさを聞きつけて勧誘しただけに、射撃の腕を見込まれたのは間違いないだろう。
当人も「アリの眉間にだってブチ込めるぜ」 と射撃の精度を誇らしげに語る場面もあり、かなりの自信を持っていることがうかがえる。
また、劇場版『ONE PIECE FILM RED』では、覇気を使ってウタワールド内にいる息子ウソップと視覚を共有して連携を果たす場面もあり、相当強力な見聞色の覇気を使えることが分かっている。
いまのところ赤髪海賊団自体の具体的な戦闘描写は少なく、船員の実力には未知数な部分が多い。だが第1126話で、ついにヤソップの実力の一端が示されるシーンがあった。
それは街に掲げられていた赤髪海賊団の旗を燃やしたバルトロメオを捕縛した場面。バルトロメオが謝罪したうえ、尊敬するルフィへの熱い想いを語ったことでシャンクスは見逃したが、ヤソップは「ケジメはケジメ」として、きっちりと制裁を加える。
離れていくバルトロメオの船に向けて狙撃を行うと、ヤソップが放った弾丸によってバルトロメオの船は大爆発を起こし、轟沈した。
バルトロメオといえば、新世界で名を挙げ、懸賞金1億ベリーを超える新星のひとりである。その船をたったひとりの狙撃で沈めてしまったのだから、とてつもない射撃精度と威力だったのだろう。
■5日間も昼夜戦い続けた超タフネス!
四皇の一角“百獣のカイドウ”率いる百獣海賊団において、“災害”と称される3人の最高幹部「大看板」のひとりで、「旱害(かんがい)」の異名を持つのが「ジャック」。彼が暴れまわった後は干ばつが起こったかのように朽ち果てるため、そのような異名で呼ばれている。
動物(ゾオン)系古代種の悪魔の実「ゾウゾウの実 モデル“マンモス”」の能力者で、巨大なマンモスの姿に変身し、巨体を活かした圧倒的パワーで敵をなぎ払う。
ワノ国の雷ぞうを探すべく、超巨大な象「象主(ズニーシャ)」の背中に乗り込んだ際は、戦闘に長けた戦獣民族であるミンク族と激突。イヌアラシとネコマムシという二人の王が、昼夜交代しながら戦ったものの、ジャックはその両方と5日間昼夜にわたって戦い続けるという脅威のタフネスぶりを見せつけた。
最終的にはシーザー・クラウンお手製の毒ガスで、ミンク族全員を瀕死状態に追い込むという、海賊らしい悪逆非道な面もみせている。
さらに恐るべきは、ミンク族とあれだけの激闘を繰り広げた直後、ドフラミンゴ奪還のために海軍の艦隊を襲撃した点だ。
しかも海軍の護送船には現大将の藤虎、元元帥のセンゴク、大参謀のつるといった海軍の最強クラスの戦力が集まっていた。それを知りながらジャックは「やるに決まってんだろ」と迷わず襲撃を決行していた。
結果的にジャックは敗れはしたが、これだけの強敵を相手にしながら五体満足で生き残っただけでもすさまじい。カイドウの幹部にふさわしい実力と持久力を兼ね備えた恐るべき海賊といえるだろう。