
鳥山明さんの『ドラゴンボール』シリーズでは、魅力的な敵キャラが多く登場する。なかでも圧倒的な存在感を放つのが、フリーザだろう。
登場するたびに進化を遂げ、悟空たちを苦しめるフリーザだが、実はその家族や同族も強力かつ個性的なキャラクターが揃っていた。
そこで本記事では、フリーザ一族のメンバーや逸話を振り返っていく。原作だけでは知りえない彼らのエピソードを知ることで、本シリーズをさらに楽しめるはずだ。
※本記事には各作品の内容を含みます
■原作勢も知る「フリーザ」と父「コルド大王」
フリーザの詳しい説明はもはや不要だろう。ナメック星で繰り広げられた「フリーザ編」で初登場、第4形態まで変身し悟空たちを苦しめた。続く「人造人間・セル編」でも全身を機械化したメカフリーザで再登場し、読者を驚かせた。
さらに続編『ドラゴンボール超』では、さらに進化したゴールデンフリーザとして登場。黄金の輝きと身につけた圧倒的なパワーで、世界中のファンを興奮させた。
加えて、漫画版のみではあるが、ブラックフリーザといった新形態も見せており、身勝手の極意“兆”の悟空すら凌駕する力を発揮している。フリーザの悪役としての存在感は、未だ衰え知らずだ。
一方、フリーザの父であるコルド大王は「人造人間・セル編」冒頭、メカフリーザとともに地球に襲来。フリーザの第2形態に似た巨体を持ち、その実力も決して侮れないはずだった。
ナメック星で初めて悟空と戦うフリーザが「ボクにホコリをつけたのは親以外ではキミが初めてだよ」と発言していることからも、コルド大王も相応の実力者だったことがうかがえる。
だが、コルド大王は未来から来たトランクスによってあっけなく倒されてしまっている。それゆえ、作中で見せた姿以外に変身できるのかなど、真の力は今も謎のままである。
■劇場版には兄「クウラ」、パロディ作品には息子「クリーザ」も
劇場版『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』では、クウラというフリーザの兄が登場する。
フリーザに負けず劣らずの強さとカリスマ性を持ち、フリーザより多い第5形態まで変身可能である。フリーザのシンプルな第4形態も強者感があるが、クウラの第5形態も迫力があって非常にカッコ良い。
悟空に敗れたクウラだったが、次の『激突!!100億パワーの戦士たち』では、機械のボディを得た機械生命体・メタルクウラとして復活。
超サイヤ人となった悟空とベジータが2人がかりでようやく倒したものの、実はメタルクウラは1体だけではなく量産されており、次々と襲いかかる何百体もの姿には絶望させられた。筆者自身、当時映画館でこのシーンを観た際の衝撃は今でも忘れられない。
また、クウラは兄だが、フリーザには息子とされるキャラも存在する。それが、鳥山明先生のギャグ漫画『ネコマジンZ2』に登場するクリーザだ。
栗のような頭部が特徴的な彼は、パロディ作品らしくユーモラスなキャラクターだが、父親譲りの戦闘力も健在だった。
ちなみに本作には悟空をはじめ、ベジータや魔人ブウといった『ドラゴンボール』の人気キャラも登場するため、ファンなら一読の価値があるだろう。