「撃つだけで自爆するゾディ・アックって…」攻撃すると命の危機!?歴代『ガンダム』一撃の代償がデカすぎる「凶悪武装」の画像
DVD『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』(バンダイナムコフィルムワークス) (C)創通・サンライズ

 現実世界では小型のピストルを撃つだけでも、それなりの反動があるという。銃は正しい握り方や姿勢で撃たないと、その反動により撃った側に危険が及ぶことも考えられる。

 もちろん『ガンダム』のような創作物にも、射撃する際の反動が描かれたものはある。なかにはあまりの高威力ゆえに、射撃を行った機体にまで大きな影響を及ぼす描写も存在した。

 そこで今回は、射撃時の反動や代償による影響が甚大だった、かなり危険な兵器たちを紹介しよう。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■翼を持ったガンダムによる、その身を削る壮絶な射撃

 OVA『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』で、主人公「ヒイロ・ユイ」が搭乗したのが「ウイングガンダムゼロ(エンドレスワルツ版)」だ。同機は天使を思わせる大きな翼を持つ。見た目がまったく違うので勘違いされがちだが、テレビアニメ版『新機動戦記ガンダムW』の「ウイングガンダムゼロ」と同機体という設定である。

 そのメイン武装である「ツインバスターライフル」は、一撃でスペースコロニーを破壊するほどの威力がある大型のビームライフル。劇中では敵の地下シェルターに向けて、最大出力でツインバスターライフルを3連射する場面があった。

 ヒイロの精密射撃の腕とツインバスターライフルのパワーは圧巻で、破壊不能といわれた強固なシェルターを崩壊させた。しかし、バスターライフルの大出力が及ぼした大きな反動に機体のほうが耐えきれず、ウイングゼロは空中で爆散してしまう。

 それまでに受けたダメージが影響したことも考えられるが、2発目の発射時まではウイングゼロの四肢は健在であり、3発目の発射に耐えきれなかったところを見ると、ツインバスターライフル発射の反動はすさまじいものだったのだろう。

 なお、機体は大破して墜落したものの、パイロットのヒイロは無事生還。彼の不死身ぶりには驚かされるが、全装甲の90%を失っても戦闘を維持できるという「ゼロフレーム」のおかげもあるだろう。その信頼があったからこそ、ヒイロは機体のダメージを気にせずにツインバスターライフルを撃てたのかもしれない。

■非効率的すぎる強力な射撃

 劇場版『機動戦士ガンダムNT』に登場する「シルヴァ・バレト・サプレッサー」は、アニメ『機動戦士ガンダムUC』に登場した「シルヴァ・バレト」を、「バナージ・リンクス」専用にカスタムした機体だ。

 同機の最大の特徴は、「ユニコーンガンダム」の主武装である「ビームマグナム」が使用可能なこと。ビームマグナムは通常のライフルとそう変わらないサイズながら、百式が用いたメガバズーカランチャーなどと同等クラスの威力を誇り、モビルスーツをかすめただけで撃墜するという。

 だがその高威力の代償として、ユニコーンガンダム以外の機体が使用すると大きな不具合が生じる。実際、『ガンダムUC』の劇中でデルタプラスがビームマグナムを発射した際、腕部が損傷する描写があった。

 これは大きな反動による物理的ダメージにも見えたが、実は動力を供給する腕部がビームマグナムの高出力に対応しておらず、オーバーヒートを起こすためともいわれている。

 そしてシルヴァ・バレト・サプレッサーは、その発射による代償を「壊れた腕を交換する」という強引な方法で解決。ビームマグナムは1個のエネルギーパックで5発撃てるので、同機は交換用の右腕を4本もバックパックに背負っているのだ。

 あまりにも非効率的すぎて、そこまでしてビームマグナムを使う必要があるのかと疑問が湧く。しかし、このときの仮想敵は「ネオ・ジオング」や「ユニコーンガンダム3号機」である。こちらがユニコーンガンダムを使えない以上、有効打を与えられそうなビームマグナムに頼るほかなかったのだろう。

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