■「ロトの兜」の出自がついに判明

 『ドラクエ3』で勇者が装備していた「王者の剣」が「ロトの剣」、「勇者の盾」が「ロトの盾」、そして「光の鎧」が「ロトの鎧」になったものと考えられている。だが、これまで『ドラクエ2』に登場した「ロトの兜」だけが出自不明となっていた。

 しかし、HD-2D版『ドラクエ3』では、勇者限定装備の「光の兜」が登場。この光の兜は、主人公の父親であるオルテガが使っていた兜を、いにしえの金属「ブルーメタル」を用いて鍛え直したものである。

 その見た目は「ロトの兜」とそっくりであり、おそらくはこの「光の兜」こそが、のちの作品で「ロトの兜」と呼ばれる装備品になるのだろう。

 その元となる「オルテガの兜」は、故郷である「アリアハン」の有志がオルテガの旅立ちに際し、想いを託して手渡したものだ。その兜が巡り巡って、息子である勇者の手に渡り、やがて伝説の防具になるのだとすると胸が熱くなる。


 今回はHD-2D版『ドラクエ3』にあった、ロト三部作とのつながりを示唆する部分を振り返ってみると、これまで謎に包まれていた部分までうまく補完されていたのが印象的だ。今年2025年に発売予定のHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』にも、こういったファンが楽しめそうな要素がありそうで、ぜひそちらも楽しみにしたい。

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