
2025年1月16日に『ドンキーコング リターンズ HD』(任天堂)が発売されるなど、令和になっても根強いファンが多い『ドンキーコング』シリーズ。
なかでも平成の子どもたちの心に強く残っているのが、スーパーファミコン(以下、SFC)向けゲームソフト『スーパードンキーコング』3部作だろう。ユニークなキャラクターたちが大暴れする爽快アクションで人気を博し「3作すべてが神ゲー」と推す声も多い。
そんな『スーパードンキーコング』3部作において最高傑作と呼び声が高いのが、1995年発売の『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』だ。
名作揃いのこの3部作のなかでも、なぜ『スーパードンキーコング2』が最高傑作といわれるのか? この記事ではその理由を紐解いていきたい。
■スピード感もテンポも抜群! 操作キャラの性能が優れていた
『スーパードンキーコング2』では、ディディーコングとガールフレンドのディクシーコングがプレイアブルキャラとなっている。敵の親玉にさらわれたドンキーコングを救出するため、この2匹が冒険するストーリーなのだが、その性能がすばらしいのだ。
まずディディーは移動速度がずば抜けており、ローリングで雑魚を薙ぎ倒しながらステージを突き進む爽快感がウリだ。一方ディクシーは、自慢のポニーテールを振り回して空中をゆっくりと移動できる“ポニーテールスピン”で危険地帯を回避したり、ただのジャンプでは届かない場所まで行けたりと、とても便利なキャラだった。
スピードのディディーと利便性のディクシー。2匹の性能バランスが高いレベルで取れており、どちらを使っても気持ち良くプレイできるのが『スーパードンキーコング2』の面白いところだ。ステージをテンポ良く攻略できる快感に没頭した人も多いのではないだろうか。
■ヘビやクモが新登場! ゲーム性に幅をもたらしたアニマルフレンド
『スーパードンキーコング』シリーズには、「アニマルフレンド」という動物を模したお助けキャラが登場する。マリオにおけるヨッシーのような存在で、彼らに乗ったり変身したりしながらステージを攻略していく。
たとえば、本作初登場となるヘビのラトリーはバネのような尻尾で大ジャンプするため、高所を登り続けるステージで役に立つ。ほかにはクモのスクイッターも印象的で、彼の吐き出すクモの巣は足場作りにも攻撃にも使え、攻防一体の万能アニマルだった。さらにはサイのランビやオウムのスコークスと、独創性に富んだキャラクターが続々と登場する。
また、アニマルフレンドを活かした特殊ステージも印象的だった。スコークスに変身して敵の鳥キャラクターとレースをする「スクリーチレース」に、足場が極端に少ないステージをスクイッターのクモの巣で進んでいく「きりのもり」など、彼らの特性があってこそのステージは忘れられない。
『スーパードンキーコング2』では計8匹のアニマルフレンドが登場したのだが、どのキャラにも見せ場があった。アニマルフレンドによる多彩なアクションでゲームとしてバリエーションに富んでいたのも本作の魅力だといえよう。