バリアブルロッドライフルにアインラッドも…歴代『ガンダム』発想が斜め上を行く「奇抜すぎる武装」の画像
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』season2 (C)創通・サンライズ・MBS

 40年以上の歴史を持つ『ガンダム』シリーズには、おなじみ「ガンダム」や「ザク」などのMS(モビルスーツ)以外にも、数えきれないほどの機体が存在する。あくまでも兵器であるMSは、これまたおなじみの「ビームサーベル」や「ビームライフル」などの武装を携えているが、なかには独特の発想から生み出された奇抜すぎる武装も存在している。

 今回はそんな『ガンダム』シリーズの長い歴史のなかで生み出された「奇抜すぎる武装」を厳選して振り返っていこう。

※本記事には各作品の内容を含みます

■標的を“お掃除”する巨大な魔女の箒「バリアブルロッドライフル」

 まずは『機動戦士ガンダム 水星の魔女』から、魔女のほうきを思わせる「バリアブルロッドライフル」から。

 主人公のスレッタ・マーキュリーが搭乗したガンダム・キャリバーンは、物語終盤の第23話で初めて戦場に姿を現した。

 白を基調としたボディに、各部のGUNDフォーマットの赤い光が映えるシンプルなデザインのキャリバーンだが、何よりも目を引くのが、右手に携えた巨大なライフル兵器「バリアブルロッドライフル」である。

 この武装は、キャリバーンの全高を超えるほど長い砲身を持ち、まるでほうきのような独特の形状をしている。スコープを覗き込まず、腰に構えたまま撃つ「腰溜め撃ち」が攻撃の基本姿勢で、一撃でガンドノードを貫けるほか、照射しながら切り裂くように敵機を撃破するという凶悪な威力を見せつけた。

 特筆すべきはライフルの尾部にある「クアドラ・スラスター」だ。X字に展開すると機体の推進力を大幅に高めることができる。作中では、ガンダム・エアリアルのGUNDビット11基から放たれるビームの弾幕をかいくぐるという、超高速戦闘を披露していた。

 「バリアブルロッドライフル」を常に腰に携え、宇宙空間を縦横無尽に駆けるシルエットは、シリーズタイトル通り、まさしく魔女の様相で、視聴者を「なるほど!」と唸らせる唯一無二のデザインであった。

■装甲を切り裂く雄々しき黒獅子の爪「アームド・アーマーVN」

 ビームサーベルでのつばぜり合いや、殴る蹴るといった格闘戦もMS戦の醍醐味だが、そうしたゼロ距離での戦闘を想定した奇抜な武装も存在する。それが、『機動戦士ガンダムUC』に登場するバンシィに搭載された「アームド・アーマーVN」である。

 獅子をモデルにしたユニコーンガンダム2号機のバンシィ。ライオンのたてがみを想起させる頭部の巨大なアンテナが勇猛さと威圧感を醸し出している機体だ。

 そんなバンシィの両腕部に搭載された武装が「アームド・アーマー」である。右腕には「アームド・アーマーBS」、そして左腕に「アームド・アーマーVN」が搭載されている。

 この「アームド・アーマーVN」、通常時はバンシィの手を覆うように折りたたまれているが、使用時には手を中心に4つの巨大な爪がむき出しになるのだ。一部がサイコフレームで構成されたこの武装は、その頑強さに激しい振動を加えて敵機を切り裂くように使用される。

 作中ではリディ・マーセナスが搭乗するデルタプラスの右半身をフレームごとズタズタにする、圧倒的な破壊力が描写されていた。

 MSに搭載される武装としては唯一無二の奇抜さだが、巨大な爪を振りかざすその様子はまさに獰猛な獅子そのものだと言えるだろう。

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