人気作『ハートキャッチプリキュア!』が15周年!シリーズ屈指の愛されキャラ「キュアマリン」の魅力とはの画像
『ハートキャッチプリキュア!』Blu-ray BOXより (C)ABC・東映アニメーション

 『プリキュア』シリーズの7作目であるテレビアニメ『ハートキャッチプリキュア!』が2010年2月7日の放送開始から15周年を迎えた。

 同作のシリーズのコンセプトは「花とファッション」。『おジャ魔女どれみ』で知られる馬越嘉彦さんがキャラクターデザインを務めており、前作の『フレッシュプリキュア!』に比べるとキャラの頭身が低くかわいらしい絵柄。一方でアクションシーンは躍動的であり、バトルでのメリハリある作画も毎回話題だった。

 バンダイナムコホールディングスの発表によると、『ハートキャッチ』のトイホビー部門での売上高は歴代『プリキュア』シリーズの中で最高となる売上を記録している。同作の人気を決定づけた要因の一つが、作品に登場する2人目のプリキュア「キュアマリン」の存在だろう。

 キュアマリンは一言で言うと奔放な性格で、現在レギュラーで登場するプリキュアが80人以上いる中でも、かなり独自の個性を放っている。今回は、プリキュア界の愛されキャラ「キュアマリン」の魅力に迫りたい。

■表情が豊かで天真爛漫なキャラ

 まず、『ハートキャッチ』放送時点の2010年までのシリーズに登場した青色・水色のプリキュアのキャラクターは大人っぽかったりクール系の印象があった。しかしキュアマリンこと来海えりかは、主人公の花咲つぼみよりも背が低く、見た目こそ青色のロングヘアとお嬢様キャラのようであるが、その性格は底抜けに明るく破天荒で、よく喋る。

 そもそも主人公であるピンク色のプリキュア(現在は主人公がピンク色のキャラに限るというわけではない)になるキャラは、明るくおっちょこちょいで勉強が苦手……というイメージがあるが、同作の主人公であるキュアブロッサムこと花咲つぼみが、それまでのピンクプリキュアにいなかった、引っ込み思案で真面目なメガネキャラ。従来の主人公タイプのキャラをえりかが担っているのだ。

 初対面ではつぼみを無理やりファッション部に勧誘するなど強引な一面が目立ったが、つぼみの恥ずかしがり屋で前に出られない部分をえりかがカバーするような、持ちつ持たれつのバランス関係が見られる良い関係だった。

 またキュアマリンの魅力はその表情の豊かさや天真爛漫さにもある。みんなが真剣に戦闘しているシーンでも一人だけギャグ顔をしていたり、部屋の掃除という私利私欲のためにプリキュアの力を使おうとしたり、夏休みの宿題をやりたくないあまり、敵に中学校を破壊してもらうよう頼もうとするシーンさえあった。従来のヒロイン像からかけ離れた親しみやすさも、彼女の魅力の一つだろう。

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