■そもそも生命体として強者
ここまでナメック星人の技術力や戦闘力について振り返ってみたが、実のところナメック星人は生命体としてのポテンシャルが高すぎる。まず、ナメック星人は食事を必要としない。水さえあれば生きるために必要な栄養は確保できるらしく、ナメック星ではきれいな水を生成するために「アジッサ」という樹木を栽培していた。
さらに再生能力も極めて高い。四肢がなくなろうとも、核が残っていれば腕や足を再生することができる。ナメック星人全員ができるのかは分からないが、ピッコロは再生能力を活かし、セルの虚を突いて情報を引き出す場面もあった。
また特定の龍族に限られるが、卵を産んで子孫を繁栄させられるため、ひとりだけになっても絶滅はしない。事実、ナメック星が異常気象に見舞われたときは、ただひとり生き残ったナメック星人の最長老が再びナメック星人を繁栄させた。
このようにナメック星人は、シンプルに種族としてたくましい。水さえあれば生きられるのは経済的で魅力的な反面、個人的には食事の楽しさがないのは少々寂しい気もするが……。
それに、ナメック星人特有のまじめで穏やかな気質も特筆ものだ。ブウ編で老界王神は「ドラゴンボールは大自然の混乱をまねくもの」としながら、「まじめなナメック星人のみに許された」と使用を認めたのも、彼らの気質や規律を守る性格を信頼したためだろう。
強くて賢く、まじめで生命力も高いナメック星人。『ドラゴンボール』の世界において、彼らは限りなくパーフェクトに近い優秀な宇宙人といえそうだ。