■フィガーランド家の血筋……天竜人ゆえの特別さ?

 シャンクスの覇気が特別に思えるのは、彼の血筋が関係している可能性もある。彼は作中世界における貴族「天竜人」の血筋かもしれないためだ。

 見聞殺しの設定が特典で明かされた劇場版『ONE PIECE FILM RED』には、シャンクスの娘(実際は血のつながりはなかったが)「ウタ」が登場するのだが、そのことを知らない五老星の一人が「あの娘がフィガーランド家の血筋でもか」と発言していた。そのことから、シャンクスはフィガーランドという家の人間という説が語られるようになった。

 そして漫画には、かつてゴッドバレーという地にて活躍した「神の騎士団」の最高司令官であるフィガーランド・ガーリング聖が登場。「フィガーランド」が天竜人のファミリーネームであることは確定している。

 天竜人といえばエッグヘッド編にて変身した姿で現れた五老星が、すさまじい覇王色の覇気を使用していたのも記憶に新しい。

 シャンクス=フィガーランド家が正しいのだとすれば、天竜人の血を引くシャンクスだからこそ覇王色の覇気も強力、かつ多彩に使用できるといった考え方もできそうだ。


 これまでシャンクスは戦闘描写が少ないながらも、随所でとてつもない実力の片鱗をみせてきた。いまだ彼には多くの謎が隠されていそうだが、覇王色の覇気の強さだけをみても考察すべきポイントは多い。今後、真相が明かされるなかで、彼の真の強さが描かれる日がくるのを楽しみに待ちたい。

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