■えっ、別れちゃったの…!?『小さな恋のものがたり』

 主人公のチッチと高身長のサリーの爽やかな恋模様を描いた、みつはしちかこさんの『小さな恋のものがたり』。本作は1962年に『美しい十代』でスタートして以来、46年間連載が続いた作品だ。

 現在は連載が再開されているものの、2014年の第43集(学研出版)で一度完結しているため、まずはその内容を紹介したい。

 ある日、サリーに呼び出され、デートだと思って喜ぶチッチ。しかし彼から告げられたのは“スウェーデンに留学して物理を学ぶために、明後日には旅立つ”ということだった。

 「ぼくたちは永遠にぼくたちではいられないんだ」というサリーの言葉にチッチは衝撃を受けつつも、涙ながらに彼の旅立ちを見送る。“いってらっしゃい サリー 思いっきり 自由にはばたいて…わたしは大丈夫だから”という詩で締めくくられたラストは、切なくも感動的だった。

 このようにもう別れてしまったかのように見えた2人。しかし、2018年に『小さな恋のものがたり その後のチッチ』として物語は再開し、サリーが旅立ったあとのチッチの日常を中心に物語は今も進んでいる。本作は正式に完結はしていないようであるため、再びチッチとサリーがやり直す可能性もあるかもしれない。

 

 昭和に人気を博した漫画は、知ってはいるものの最終回はどうなったのか分からない、という人も多いだろう。

 今回紹介した3作品は、実は主人公が亡くなっていたり、結ばれると思っていた2人が別れていたりと、意外な展開で終わっているケースも多かった。これを機に、気になる漫画を手に取って最終結末がどうなっているのかを確認するのも面白いだろう。

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