霞柱・時透無一郎は14歳…実年齢を知ってビックリ!『鬼滅の刃』キャラはなぜみんな「若い」のか?年齢に隠された“過酷な背景”の画像
DVD「鬼滅の刃 柱稽古編4(完全生産限定版)」(アニプレックス) (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 吾峠呼世晴さんの大人気漫画『鬼滅の刃』は、鬼を退治する鬼殺隊隊員たちの個性豊かなキャラクター性が魅力だ。主人公の炭治郎は15歳のときに入隊したが、ほかの隊員たちの実年齢を知って驚いた読者も多いことだろう。

 というのも、鬼を単独で倒すほど卓越した剣技を持ち、精神的にも成熟しているように見えて、その実年齢は地位にそぐわないほど若い人物が多いためだ。

 また全集中の呼吸を極めて「痣」を発現した手練れは若くして死ぬという話もあり、鬼滅キャラの年齢にまつわる情報は幅広い。そこで今回は、そんな『鬼滅の刃』に描かれた「年齢」にまつわる情報を深堀りしていきたい。

■鬼殺隊士は若すぎる!? 10代で柱になった猛者たち

 人を喰らう鬼を討伐する実働部隊「鬼殺隊」の隊士たちは、総じて若者ばかりだ。失敗すれば自分が食われるという過酷な環境下で、まだ10代や20代が中心となっており、20代を過ぎると古参扱いされていた。

 それは隊の最高峰の存在でなる「柱」も同じだ。蝶屋敷を構える蟲柱・胡蝶しのぶは18歳、映画で獅子奮迅の活躍をみせた炎柱・煉獄杏寿郎は20歳、そして最年少の霞柱・時透無一郎に至っては14歳と、あまりにも若い。

 そもそも「育手」のもとで修行を行う段階で大半は10代前半の少年・少女である。下手をすれば修練や選別中に命を落としかねず、かろうじて生き残ったとしても、すぐさま鬼狩りの実戦に駆り出される。

 その過酷な環境のため、所属している隊士の殉職率は極めて高く、入れ替わりも激しい。その点も現役隊士の若年化を推し進める要因といえるだろう。

 ちなみに作中の時代設定は「大正時代」で、この頃の日本人の平均寿命は40代半ばに満たない。医療技術が進歩した現在の平均寿命は80歳を超えていることを踏まえると半分以下となる。

■若くして当主をつとめる産屋敷家の事情

 鬼舞辻無惨が率いる鬼たちを殲滅すべく結成されたのが鬼殺隊で、これを統括するのは1000年以上続く一族「産屋敷家」だ。

 代々当主は鬼殺隊を率いる最高責任者となり、「お館様」と呼ばれることになる。世にはびこる鬼、およびその首魁たる無惨の討伐を一族の悲願としているが、もともとは無惨もこの産屋敷家の血筋である。

 そして無惨という怪物を生み出してしまったため、一族の子どもは皆病弱で若くして亡くなる呪いをかけられている。神主より助言を受け、神職から妻をもらうことで多少は延命されるようだが、それでも30歳を迎えることなく亡くなるのが常だ。無論、当主も例外ではなく、作中で当主だった産屋敷耀哉の身体も病に侵されていた。

 一族を率いる当主といえば30代や40代でも若いくらいだが、作中の耀哉の年齢はなんと23歳。しかも着々と進行する病に侵され、炭治郎と初めて顔を合わせてから、わずか数か月後には起き上がることすらできなくなっていた。

 耀哉は産屋敷家の場所を突きとめた無惨に対して、自爆攻撃というまさかの判断を下したが、彼に残された時間の短さを考えると、いたしかたない選択だったのかもしれない……。

 現代であれば、23歳は社会人経験もあまりない若者の年齢だ。それなのに多くの鬼殺隊の隊員の命を預かり、あまりにも過酷すぎる宿命を背負わされるのは気の毒としかいいようがない。そして彼の次代の当主も……。

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