『花より男子』内田有紀に『ヤッターマン』深田恭子も…実写化作品で「90年代アイドル女優」が演じた“キュートすぎるキャラ”たちの画像
深田恭子  写真/ふたまん+編集部

 愛くるしい容姿や高い歌唱力で、多くのファンを魅了するアイドルたち。その高い演技力を活かし、のちに実力派女優として頭角を現した人物も少なくはない。

 なかでも社会に大きな変革をもたらした90年代のアイドルたちの多くが、ドラマや映画、そしてさまざまな実写化作品でも活躍を見せている。

 そこで90年代のアイドルたちが実写化作品で見せる、熱演の数々を振り返っていこう。

■実写作品でも色褪せない爽やかなキャラクター『将太の寿司』広末涼子

 1992年より『週刊少年マガジン』(講談社)で連載された『将太の寿司』は、日本一の寿司職人を目指す主人公・関口将太が、数々の料理勝負を繰り広げていく料理漫画だ。

 『ミスター味っ子』や『喰いタン』など有名料理漫画の生みの親である寺沢大介さんが手掛ける一作で、白熱した料理勝負の描写はもちろん、合間に繰り広げられる人間ドラマなど、実に見どころの多い作品である。

 そんな本作はその高い人気を受け、1996年から実写ドラマが放送された。この実写版に登場した意外な90年代のアイドルが、主人公・将太の妹である関口美春を演じた広末涼子さんである。

 広末さんといえば当時、清潔感溢れる爽やかなキャラクター性でテレビCMに引っ張りだことなり、グラビアや歌手など各所でマルチな活躍を見せたアイドルの一人だ。

 その圧倒的な人気でヒロスエブームを巻き起こした彼女だが、本作では将太の実家・小樽で修業に出た兄を待つ明るくも健気な妹役を熱演している。

 原作での美晴ははつらつとした笑顔と前向きな言動で、家族や父が営む「巴寿司」を支える存在だ。原作では長い髪を結わえたポニーテール姿が印象的な美晴だが、ドラマ版では広末さんのイメージに合わせてか、ショートヘアにモデルチェンジされていた。

 一方で、美晴の明るい笑顔や、兄のことを心配する優しい一面はドラマ版でも再現されており、広末さんが持つ爽やかなイメージと絶妙にマッチしていた。

 1996年といえばまさにヒロスエブームの真っ只中だったが、本作に彼女が出演していたことを知っているファンは、意外と少ないのではないだろうか。

 のちに大河ドラマや名作映画にも出演することとなる広末さんの初々しい姿を観ることのできる、非常に貴重な作品といえるかもしれない。

■彼女だからこそ表現できる新たな牧野つくし像…『花より男子』内田有紀

 90年代当時、モデルや歌手として活動しながら、女優として数々の作品に出演していたアイドルも少なくはない。

 なかでもボーイッシュな魅力でお茶の間を虜にしつつ、女優としてもめきめきと頭角を現したのが、老若男女問わず凄まじい人気を誇った内田有紀さんである。

 内田さんは1992年放送のテレビドラマ『その時、ハートは盗まれた』で女優デビューを果たし、その後も『時をかける少女』といった有名ドラマで主演を務めた。

 そんな彼女が出演している漫画実写作品といえば、1995年に公開された映画『花より男子』だろう。

 神尾葉子さんの大人気少女漫画を原作とした本作は、富裕層たちが多く入学する「英徳学園」の生徒となった一般庶民の牧野つくしが、F4と呼ばれるイケメンたちとの衝突をきっかけに奇妙な“恋模様”を展開していく……という物語だ。

 この実写版映画で内田さんは主人公・つくしを演じているのだが、原作とは異なり舞台が“大学”となっていることから、より大人へと近付いたつくしの姿が表現されている。

 ショートヘアの内田さんが振りまく愛くるしい仕草や、学園内の逆境に負けじと立ち向かっていくしたたかでまっすぐな姿など、内田さんならではの新たな牧野つくし像を観ることができる。

 内田さんはその後も『CAT’S EYE』や『バンビ〜ノ!』、『斉木楠雄のΨ難』といった漫画原作作品にも多数出演しており、実写化作品との意外な親和性を見せている。演技力の高さはもちろん、今後もどんな役柄を演じるのか楽しみである。

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