■実力優先主義で、どんなに憎い相手だろうと一旦はスカウトする度量

 フリーザは、敵だろうが関係なく実力のあるものを自分の側に置いておきたい性格だ。いずれは裏切られるかもしれないと心配になりそうなものだが、そんなことはお構いなしである。

 そんな風に振る舞えるのは、自分が誰よりも強いという自信のあらわれでもある。例え反逆されたとしても、ひとりでどうにかできてしまうと思っているのだろう。

 フリーザが作中で最初に感心して評価したのは、ナメック星人のネイルである。ネイルは戦士型(タイプ)のナメック星人で、戦闘力は4万2000と高かった。そのためフリーザも「部下にほしいくらいですよ」と話している。

 さらに、あの悟空にも傘下に入らないかと持ちかけていた。最終形態となったフリーザがまだ本気で戦っていない状態の時、悟空の強さを見て「ボクの下で働いてみる気はないかい?」とスカウトしているのだ。

 もちろんネイルや悟空はそんな誘いには乗らず、最後まで戦う意志を貫いたが、過去には大人しく従ってしまった者もいたのではないだろうか。

 フリーザは戦いの中で、無慈悲に殺すのではなく相手にチャンスを与えている。実力差を見せつけ、相手の心を折ってからの交渉という流れだ。そうした余裕を見せつけられては、相手もつい揺らいでしまうだろう……。

 ザーボンやドドリア、ギニュー特戦隊は、いろいろな種族が入り混じっているように見えるので、ひょっとしたらそういった経緯で仲間になったのかもしれない。

 敵味方問わず強い者には素直に関心をしめし、才能が必要と考えればスカウトまでしてしまうフリーザの柔軟さは、組織を運営していくうえで大切な素質といえるだろう。

 

 フリーザは組織のトップとしてかなり優秀だと思う。部下に対し常に丁寧に接し、フラットな姿勢で実力を評価してくれるからだ。もちろん怒らせたら怖いし、使えないと判断されれば即刻処分されそうだが……。

 そういう振る舞い方ができるのも、周りとの力の差があまりにもありすぎるゆえの余裕からなのだろう。

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