■最高に熱いガンダムのクライマックスはやっぱり「熱すぎた!」
Gガンダムの劇中では、1年間のガンダムファイトが行われ、その前半は「サバイバルイレブン」と呼ばれる11か月の予選期間だった。
そこを生き抜いたガンダムたちがネオ・ホンコンに集結し、決勝大会として総当たりのリーグ戦を開催。その上位10機のガンダムと前大会優勝国のガンダム1機を含めた、計11機で最終バトルロイヤルが行われ、大会覇者を決めるという流れである。
そんな1年に及ぶ激闘の末、ドモンは乗機「ゴッドガンダム」で優勝を決める。しかし、「自己再生」「自己増殖」「自己進化」という驚異の能力を有し、悪魔のガンダムと化した「デビルガンダム」が誕生。大気圏突入時にプログラムがおかしくなったことで、人類を抹殺するために動き出した。
しかもドモンのことを1年間支え続けてくれたレインが、デビルガンダムの生体コアとして取り込まれてしまう。世界と自分の大切な人を救うため、ドモンが最後の戦いに赴くという激アツの展開が描かれるのだ。
最終回の次回予告では「全宇宙の運命やいかに…!?」と視聴者の不安を煽り、1年間『Gガンダム』を追いかけ続けた筆者も最後までドキドキハラハラさせられた記憶がある。
しかし、その次回予告の最後に出た最終回のタイトルは「ゴッドガンダム大勝利!希望の未来へレディ・ゴーッ!!」で、公式が盛大なネタバレをかましてくれたのも良い思い出だ。
2024年は『機動武闘伝Gガンダム』の放送開始から30周年というメモリアルイヤーとなった。それまでの宇宙世紀シリーズとの世界観の違いは顕著で、当時賛否の声があったのも事実である。
それでもその後、平成、令和に生まれたガンダムを受け入れてきた寛容なファンなら、『Gガンダム』ならではの「オンリーワンの魅力」を楽しめるはず。ずっと食わず嫌いをしていた人にも、このタイミングに視聴をおすすめしたい名作だ。