日本全国には「ご当地マンホール」と呼ばれる、各地域独特のデザインを取り入れたマンホールのふたが存在する。基本的にはその土地に縁やゆかりのあるものをデザインしたもので、カラフルで目を引くデザインが多く、漫画やアニメのキャラクターを取り入れたものも少なくない。
直近でも、2024年11月、新潟県長岡市内に人気漫画『るろうに剣心 ー明治剣客浪漫譚ー』のキャラクターを描いたマンホールのふたが、2025年春に設置される予定であることが発表された。「緋村剣心」「神谷薫」「明神弥彦と相楽左之助」の3種類のふたは、下水道事業着手から100周年を迎えたことを記念して製作。作者の和月伸宏さんが長岡市(旧:越路町)出身のため、市がデザインを依頼したという。
■全国に設置される「ポケふた」
見つけるとちょっと得をしたような気持ちになる、全国に広がる「ご当地マンホール」。
デザインマンホールでもっとも有名なのはポケモンマンホール「ポケふた」シリーズだろう。『ポケットモンスター』のキャラクターがあしらわれたマンホールが全国各地に設置されており、同じものは2つとして存在しない。公式サイトには「ディグダが掘った穴の跡に、その『しるし』として誰かが絵を描いているというウワサ」という、心がワクワクするような設定も書かれている。
その歴史は、2018年12月にイーブイのマンホールを鹿児島・指宿(いぶすき)駅前に設置したのが始まり。現在、指宿市内には、進化形のポケモンと合わせて9枚のポケふたが設置されている。なぜイーブイなのかは、「指宿」と「イーブイすき」の語呂が似ており、イーブイが指宿市のスポーツ・文化交流大使に任命されたことからだそうだ。
実は指宿市のポケふたの背景には、それぞれのポケモンの「タイプ(ノーマル、ほのお、こおりなど)」の文字も隠されており、ついじっと見つめて探したくなってしまう。
また、ほとんどの県には「推しポケモン」が設定されている。福井県はカイリュー、鳥取県はサンドとアローラサンド、香川県はヤドンと、必ず決まったポケモンがマンホールのデザインに取り入れられているので、それを見つけるのもまた楽しい。