■見た目だけでなくなんとパイロットにも大蛇が!?『機動武闘伝Gガンダム』コブラガンダム

 1994年から放送された『機動武闘伝Gガンダム』でも、“蛇”の意匠を存分に活かした機体が登場し視聴者を驚かせた。

 本作は大人気ロボットアニメ『ガンダム』シリーズの流れを汲んでいるのだが、各国を代表する格闘家たちが「ガンダムファイト」に参戦するという奇抜な世界観が特徴的だ。

 各国を象徴するような個性的なガンダムたちが集結するなか、“蛇”にまつわるデザインを取り入れた機体があった。それが、ネオインド代表のチャンドラ・シジーマがパイロットを務めた「コブラガンダム」だ。

 “コブラ”の名の通り、全体的に“蛇使い”をモチーフとしたデザインが取り入れられた機体で、壺の形をした巨大なファイターキャリアーから姿を現した際には、対戦相手である主人公・ドモンを驚愕させた。

 作中、長い体を駆使した高速移動、相手を巻き付けての拘束など数々のトリッキーな戦法を披露するコブラガンダム。これだけでも脅威だが、対戦相手を締め上げた状態で頭部を分離させ、人型に変形させることでとどめを刺すという狡猾な戦法を得意としている。

 ちなみに本作においてガンダムファイターたちは「モビルトレースシステム」によって実際の動作を機体に反映させ操作するのだが、なんとこのコブラガンダム、パイロットであるチャンドラが本物の大蛇を引き連れ、操ることによって“蛇”の動きをリアルに再現しているのだ。

 その戦闘方法はもちろん、そのコントロール方法にまでも驚かされてしまう、実にインパクト大なモビルファイターである。

 

 狡猾に、変幻自在に……“蛇”と一口に言ってもそのイメージは実にさまざまで、数多くの漫画・アニメ作品にその意匠が採用されてきた。作品によってそのモチーフの使い方も千差万別なのは、実に面白い点だろう。

 2025年「巳年」にも、蛇モチーフのキャラクターは誕生するのだろうか。記憶に残る独特の個性的なキャラクターたちを今後も楽しみにしたい。

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