『名探偵コナン』眠りの小五郎の工作がそろそろバレそうな件…実際にバレたケースも結構多い?の画像
少年サンデーコミックス『名探偵コナン』第105巻(小学館)

 手に汗握る謎解きや個性的なキャラたちの人間ドラマが人気の『名探偵コナン』。本作の魅力の一つは、コナンがさまざまな阿笠博士の発明品を使って事件解決に臨むことだろう。その中でも蝶ネクタイ型変声機を使った「眠りの小五郎」のシーンは、初期から数多く登場している。

 しかし、この眠りの小五郎の工作にかんしては、そろそろ皆にバレそうという声も少なくない。コナンもだんだん大胆になってきていて、そのせいで実際に変声機を使っていると知られてしまったこともあるほどだ。そこで今回は、眠りの小五郎の工作がそろそろバレそうな件について解説していこう。

■少年探偵団にはほぼバレてる?

 コナンはよく少年探偵団とともに行動しているが、その際には油断した行動もとりがちだ。阿笠博士に協力してもらって蝶ネクタイ型変声機で推理する時など、厳重に隠れている(傾向がある)眠りの小五郎の時とは違い、博士のすぐ後ろで声を出していることも少なくない。

 こうしたことから少年探偵団にとっては、「コナンが別人の声を出している」という状況が当たり前になってきているようだ。実際に、73巻収録「探偵事務所籠城事件」では、新一の声を出すコナンを見て、歩美が「コナン君…また違う人の声出してる…」と言っていた。この時には「ホラ!あなた達はもう寝なさい!」と灰原がごまかしてくれているが、少年探偵団の3人は怪しむような視線を向けている。

 少年探偵団はコナンの推理力を知っているし、阿笠博士の発明品を使っていることも知っている。そのため、完全にバレていないまでも、コナンが変声機を使って推理しているとは気づいている可能性が高い。いずれにせよ時間の問題という感じがする……。

■小五郎にはさすがにバレそう?

 眠りの小五郎の工作を実際にやられている本人も、怪しんでいるシーンが存在している。コナンは小五郎を腕時計型麻酔銃で眠らせ、変声機で推理を披露するのがお決まりのパターンだ。しかし、この工作はあまりにもやりすぎて、小五郎も怪しんでいる。過去の経験から、コナンといる時なぜか眠くなりがちなことに小五郎も気づき始めているのだ。

 というより、わりと序盤からバレそうな気配はある。コミックス11巻収録の「テレビ局殺人事件」では、いつの間にか事件が解決しているのを不審に思い、コナンに「オメーにかかわるとなぜか眠くなる…」と詰め寄っている。さらに、「さてはテメェ何かやってんな?」と核心を突く発言もしていた。この時は、小五郎が大ファンの沖野ヨーコが現れうやむやになったが、かなり危険な状況だった。

 また、服部平次といる時には彼の協力があるため、コナンが眠りの小五郎を披露することは少ない。これについても、102巻収録の「大岡紅葉の甘い罠」にて「大阪の探偵ボウズが一緒だとなぜか眠くならないんだよなァ…」と発言し、ずっと不思議に思っているようだ。

 また、劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』では、麻酔を打たれ過ぎて耐性ができてしまっていることも判明するなど、弊害も出始めているので、早くバレた方が小五郎のためになるかもしれない。

■佐藤刑事にはバレかけてる?

 目暮警部の部下の中でも、切れ者として知られているのが佐藤刑事だ。女性の刑事として登場すると瞬く間に人気キャラクターになり、『ハロウィンの花嫁』ではメインキャラクターとして活躍した。

 そんな彼女は眠りの小五郎の工作を看破しそうになったことがある。30巻収録の「新幹線護送事件」での一場面だ。

 ある被疑者を新幹線で護送中、その人物が殺される事件が発生し、偶然居合わせたコナン達も捜査を開始する。真相にたどり着いたコナンは、いつも通り眠りの小五郎の推理ショーを始める。

 しかし、その途中で佐藤刑事は、小五郎の顔を引っ張っていた。「本当に寝てるんじゃないかと思って…」と、初めて見た眠りの小五郎にテンションが上がっているだけのようだったが、なかなかに鋭さを感じさせる行動である。

 佐藤刑事はかなり優秀で、コナンにも協力してくれる存在なので、何かと油断しがちな場面も多い。今後、彼女の目をかいくぐりながらの推理ショーも必見……かもしれない。

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