■芸能人やMBモデルも!占い以外の企画も目白押し

 占いのみでなく、読者参加型の楽しい企画も多かった「マイバ」。たとえば、イラストやお便りを掲載するコーナー。皆思い思いのイラストを描いており、プロになれそうなくらい上手な人や常連投稿者になる人もいて驚いたものである。

 同年代の女の子が体験した出来事や恋愛のぼやきを読むのも、楽しい時間だった。中には絵やお便りにコメントを出す人もおり、今でいうところのSNSのような交流の場になっていたのが印象的である。

 ペンフレンドを募集する「オフバースデイ」から、手紙を送った・送られたという人もいるのではないだろうか。匿名だからこそ話せる赤裸々な恋や友情の相談を送り合ううちに、絆が生まれたというケースも少なくなかった。ただ、昭和から平成初期の頃は様々な雑誌で文通相手を募集していたが、今思えば住所をまるまる掲載するというのはリスキーでもある。

 お便り、絵、プレゼント応募ハガキのほかに、編集部には日々読者から悩み相談や企画希望、アンケートなどの郵送物が大量に届いたという。当時の編集長・酒井文人氏はWebサイト「マイカレWeb」のコラムで当時を振り返り、一つ一つの手紙に目を通し、企画の参考にしたり悩みに対するアドバイスを心理学者に聞いたりと動き回っていた時代を語っている。このような“読者と一緒になって作り上げる”姿勢が、大ヒットに繋がったのだろう。

 また、年頃の少女向け雑誌ゆえファッションやメイクの企画も充実していた。ショートカットが可愛い高橋ゆかりさんらMBフレンドと呼ばれる専属モデルたちが、毎号季節のファッションを紹介していたのも懐かしい。 

 さらに、91年には松嶋菜々子さん、92年には内田有紀さんがモデルとして登場したこともある。どちらもデビューしたばかりなのでほぼ無名だったが、初々しい可愛さが爆発していた。

 乙女心を掴んでやまなかった『My Birthday』も、2006年に惜しまれつつ休刊に。2019年には大人向けの占い雑誌『My Calendar』(説話社)が創刊された。2023年からはWeb媒体に変わっているので、気になる人はチェックしてみてはいかがだろうか。

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