アニメ『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイは、サイド7に入港していた地球連邦軍のペガサス級強襲揚陸艦「ホワイトベース」に乗艦。その後、正式にガンダムのパイロットになり、一年戦争に身を投じることになる。
そのホワイトベースに乗艦したクルーたちは、のちに艦長となるブライト・ノアを筆頭に、ガンダムシリーズの重要人物となっていった。ブライト、ハヤト、セイラ、ミライなどは『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムZZ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』といった続編作品にも登場している。
では、初代ガンダムにいた、そのほかのクルーたちはどこで何をしているのだろうか。「その後」の活躍が、外伝作品などで語られているキャラクターたちを振り返っていこう。
■ジャーナリストへの華麗なる転身
まず、初代ガンダムでは主にガンキャノンのパイロットを務めた「カイ・シデン」から。皮肉屋でどこか斜に構えていたカイだが、一年戦争の途中で大事な人を失い、戦いに身を投じる覚悟を決めた姿に感動した人も多いのではないだろうか。
その後、アニメ『機動戦士Zガンダム』にも登場。このときカイは軍を抜けてジャーナリストに転身していた。ジャブロー基地で潜入取材をしていたところ、偵察に訪れたレコア・ロンドと出会う場面が描かれている。
そのとき、ジャングルなのに白スーツという出立ちで登場し、「カイがスーツ姿?」と驚いた視聴者も多かったことだろう。
一年戦争後のカイの行動の詳細は、ことぶきつかさ氏による漫画『機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー カイ・シデンのレポートより』(KADOKAWA)で語られている。
軍を辞めたカイは大学に進学後、連邦政府関連の通信社に就職。しかし、元ホワイトベースのクルーということで監視の目が厳しくなり、フリーのジャーナリストとして生きていく決心をする。同作で描かれたカイは、ジャーナリスト活動をしながらハヤトやアムロ、ベルトーチカらに協力し、カラバと連携した動きを見せていた。
そしてカイはジャーナリストとして優秀で、0090年代には功績を讃えられて多数の賞を受賞している。
さらにカイはOVA『機動戦士ガンダムUC』にも登場しており、ホワイトベース時代からの戦友であるブライト・ノアのサポートを行っている。
本人は主役を張るようなタイプではなかったが、あらためて振り返ってみると、アムロやカミーユ、バナージといったニュータイプたちを影で支えた人物であるのは間違いない。