■王下七武海にして「イトイトの実」の覚醒者、ドフラミンゴ
かつて王下七武海に名を連ね、「天夜叉」の異名を持つドンキホーテ・ドフラミンゴ。一時ドレスローザを支配した人物であり、当時四皇だったカイドウや裏社会の大物ともコネクションを持つ危険な人物だ。
そんな彼は「イトイトの実」の能力者である。体中から糸を生み出し、自由自在に操れる「糸人間」になる能力を得る。
いろいろな糸があるが、そのままでは大した攻撃力がなく、せいぜい相手を拘束できる程度に思える。しかし、ドフラミンゴは、幼少時に能力者となってから研鑽を積み、目に見えないほど細く、頑丈な糸を用いて隕石すら切り裂くほどの攻撃力を得た。
さらに蜘蛛の巣のように糸を張り巡らせて敵の攻撃を防御したり、槍のようにして貫いたり、糸で多数の人間を操ったり、糸を移動手段に使ったり、傷を縫合したり……と、多彩な使い道を編み出している。
そしてドフラミンゴによる最大の攻撃手段「鳥カゴ」は、島を覆いつくすほどの糸の檻を作り出し、その糸に触れたものを切断するおそろしい技だ。
それだけでなく、彼の能力も覚醒の段階へ進んでおり、周囲の建物や地面を糸に変化させて自由に操ることが可能。広範囲に効果が及ぶだけに消耗は激しそうだが、ドフラミンゴは苦も無く活用し、彼の錬度の高さがうかがえる。
それにドフラミンゴは、武装色、見聞色、覇王色の3種類の覇気を扱い、覚醒した能力にも覇気をまとわせて攻撃に利用していた。
「糸」というそこまで強そうに思えない能力で、一国を支配するほど圧倒的な力を誇った背景には、相当な努力の積み重ねがあったのではないだろうか。
「マグマグの実」や「グラグラの実」、「ピカピカの実」など、最初からいかにも強そうな悪魔の実は存在する。だが結局のところは、どのような能力であっても、使用する人物の本質的な力や錬度の高さによって、どこまで強くなるか分からない部分があるということなのかもしれない。