■驚きのキャラ崩壊を果たしたベジータ

 原作派が驚いてしまうキャラといえば、やはりベジータの描かれ方の違いが欠かせない。

 原作では、誇り高きサイヤ人の王子として描かれ、プライドは高く、孤高で傲慢な性格だったベジータだが、『超』ではキャラ崩壊とも言える驚くべきシーンがいくつも描かれている。

 たとえば『神と神』では、破壊神ビルスの圧倒的な力の前で、地球の破壊を防ぐために屈辱的な方法でビルスに媚びており、特に注目を集めたのが「楽しいビンゴ」のシーン。激しく怒りそうなビルスをなだめるため、ベジータは道化を演じ、コミカルにビンゴダンスを披露。この姿は、ベジータのイメージを覆す強烈なインパクトを残した。

 さらに、『超』第46話「悟空VS複製ベジータ! 勝のはどっちだ!?」では、なんとおしゃぶりをくわえたベジータが登場。原作のプライド高いベジータからは想像できない、愛らしい一面だ。

 また、『超』第69話「悟空VSアラレ!ハチャメチャバトルで地球が終わる!?」では、ベジータとアラレちゃんとの対決が実現。アラレちゃんへの攻撃が無効化されると、思わず「やはりこいつギャグマンガのキャラだな」というメタなセリフもあり、ギャグテイストに飲み込まれた新たなベジータがファンを驚かせた。

 原作ファンも、原作とその後のアニメと比較して『ドラゴンボール』の世界を楽しむと面白いかもしれない。

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