『光る君へ』コラボも話題!北斗の拳から転スラまで…NHKアニメ『おじゃる丸』の攻めすぎ「パロディ回」驚きの元ネタラインナップの画像
(C)犬丸りん・NHK・NEP

 2024年10月19日、NHKアニメ『おじゃる丸』と現在放送中の大河ドラマ『光る君へ』のコラボアニメ「ヘイアンチョウまったりホリデイ」が放送される。「平安時代」という共通点を持ち、これまでにもたびたびコラボしてきた2作品だが、今回は『光る君へ』の登場人物10名がおじゃる丸の住むヘイアンチョウに迷い込むという。どんなドタバタ劇を繰り広げてくれるのか、放送を心待ちにするファンも多いだろう。

 さて、独特のゆるさとコミカルさが魅力の『おじゃる丸』は、コラボのほかに有名アニメのパロディが多い作品でもある。今回は、これまでに放送されてきた「パロディ回」を振り返ってみよう。

■白熱のバトルの行方は?デュエルスタンバイ!『百人☆一首☆王』

 2017年に放送された『百人☆一首☆王』。タイトルからもわかるように『遊☆戯☆王』のパロディ回で、梅丸・蓮丸・菊丸がおじゃる丸に百人一首勝負を申し込んでくるというエピソードだ。

 この3人組は過去に「たきものあわせ」勝負でおじゃる丸に敗北しており、いわばリベンジ戦。美人姫君(実はオカメ)とのラーメンデート券という賞品に釣られたおじゃる丸は、キスケ&アオベエとチームを組んで勝負に挑む。

 カードバトルは遊戯ネタのオンパレード。梅丸に糸目を突っ込まれたキスケが「それはどうかなピ」と開眼し、蓮丸が勝利を確信するとアオベエが「それはどうかな?」と百人一首養成ギブスを付けて登場する。

「それはどうかな」+「なに……?」という『遊☆戯☆王』でおもに遊戯らが勝負をひっくり返す際の定番セリフを、おじゃる丸のキャラに言わせるという、パロディとしてあまりにも完璧な展開だ。

 そして、菊丸VSおじゃる丸戦では「俺のターン!」ならぬ「マロのバーン(番)!」の名セリフまでも飛び出す。さらにカードから精霊のような人物も現れカオスさを増していく。あまりに濃いパロディに、笑ってしまった視聴者は多いだろう。

■占いハムスター公ちゃんの代わりにケンがバイトに挑戦『北斗のケン』

 往年の名作『北斗の拳』のパロディが描かれたのは、2018年放送の『北斗のケン』だった。今回の主役はフリーターのケン。ある日彼は、占い師・冷徹斎の相棒で、回し車で恋占いをするハムスターの公ちゃんが足を怪我したことで代わりに回し車を回すバイトに雇われた。
 
 訪れるのは恋の悩みを抱える個性豊かな人々。たとえば、彼女の愛を取り戻したいというモヒカンロッカーだ。そう、『北斗の拳』のモヒカンと、オープニング曲『愛をとりもどせ!!』のパロディである。ケンは回し車から落下するが、占い結果は「愛を取り戻せるでしょう」だった。

 そして、客が嬉しい結果を手にする様子を見た電ボが片思いの相談を待ちかける。ケンは回し車を成功させるものの、公ちゃんの占い結果は「あなたの恋はもう終わっている」。これはケンシロウの「お前はすでに死んでいる」のパロディであろう。

 実際に片思いの虫が他の虫といちゃいちゃしている姿を見た電ボは、泣きながらケンに「バカバカバカ!終わった〜」と短い手で百裂拳をお見舞いするのだった。公ちゃんの設定が背中に北斗の星を持つ“北斗七星の公子”なのでもともと共通点もあるが、細かなパロディの数々が素晴らしいエピソードである。

■おじゃる丸が巨人化!?『進撃のマロ』

『北斗のケン』が放送された第21シリーズの中には、もう一つ『進撃のマロ』というパロディ回があった。タイトルで『進撃の巨人』が元ネタだとわかるが、同エピソードは『進撃の巨人』×『ガリバー旅行記』×『モスラ』のトリプルパロディでもある。

 ある日、浜辺で昼寝していたおじゃる丸は海に流され見知らぬ島に流れ着く。しかもなぜか巨人化していた。島の街並みが『進撃の巨人』のエレンが生まれ育ったシガンシナ区やトロスト区にそっくりで、パロディへのこだわりが見られる。

 そして小さな住民たちは、巨人おじゃる丸を縛り付けて運ぶ。“島に流れついた巨人を縛る”というシチュエーションは、まんま『ガリバー旅行記』だ。

 住民たちは、空腹のおじゃる丸が暴れないように総出で巨大プリンを作って食べさせる。さらに、足がかゆいと言いだす巨人おじゃる丸を抑えるべく弓を構えて登場したのが、調査兵団風の衣装で屋根の上に立つカズマたちだ。リーダーはキスケで、彼がエルヴィン団長であろうか。

 そして、巨人に困惑する住民の前に風が吹き、街を救うという伝説の巨大な電ボ(電書ボタルではなく伝説のホタル)が現れる。この時、住民たちが電ボのために「モスラの歌」の替え歌を歌うのだが、もはや何でもアリで笑ってしまう。

 電ボと再会したおじゃる丸は2人そろってプリンをねだり、呆れた住民たちに再び縛り付けられて海に返されてしまうのだった。

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