■沙織や紫龍もみんなフェニックス一輝に助けられている

 一輝が助けたメンバーは星矢と瞬が中心だが、それ以外の主要キャストもほぼ全員一輝によって助けられている。

 同じく青銅聖闘士のドラゴン紫龍も「シャカ! 神に近い男の巻 」にて、シャカの天魔降伏を受けて瀕死に陥る。しかしその後「不死鳥!!」のナレーションとともに颯爽と登場した一輝に助けられた。

 また聖闘士たちの戦いを見守るアテナ・沙織も、一輝に助けられたことがある。鳥星座ジャミアンによって、カラスたちに誘拐されてしまった沙織。その後星矢によって救出されるも、ピンチに陥ってしまう。そんな時にも一輝は堂々と登場し、沙織たちを助けるのである。

 ちなみに、もう一人の青銅聖闘士であるキグナス氷河は、ポセイドン編までには一輝に直接助けられるようなシーンはない。ただし「天秤座の聖衣の秘密の巻」において、氷河が凍って凍死しそうになる場面があった。この時は一輝ではなく、瞬が自らの命を犠牲にするかのように氷河をサポートし、彼を救うシーンが描かれている。

 このように『聖闘士星矢』では、熱きバトルと共に、仲間同士が命をかけて助け合う場面が多く登場する。こうした仲間との絆や自己犠牲の精神が、物語を盛り上げるポイントになっているのだ。

 

 一輝は主役メンバーである青銅聖闘士の1人だが、ほかの4人に比べると登場シーンは比較的少ない。しかしいざという時に復活し、大ピンチという場面で仲間を救って強敵と戦ってくれるのは頼もしい限りである。

 一輝のことを「あれ、死んだはずじゃ……?」なんて言っている場合じゃない。どんな場面でも必ず復活してピンチを助ける男、それがフェニックス一輝なのである。

  1. 1
  2. 2
  3. 3