■美形が際立つ?『ヒロイン失格』の桐谷美玲さん
2015年に公開された幸田もも子さんによる同名漫画の実写映画『ヒロイン失格』。物語は変顔好きな自称ヒロインの女子高生・松崎はとりを取り巻く甘酸っぱい三角関係を描いたラブコメで、桐谷美玲さんが主演を務めた。
原作でのはとりは、頻繁にギャグ漫画ばりの変顔をするようなコミカルな女の子だ。原作ファンであり、はとりのモデルともなっていた桐谷さんは、はとりを再現するために次々と変顔を披露。だが、顔が整っているためか、変顔をしても可愛いほうが勝ってしまうのは桐谷さんならではだろう。
ラブコメ作品にも関わらず冬の池に落ちるなど体の張り方も突き抜けていたが、極めつけが失恋したはとりが頭を丸めたシーンである。この時の桐谷さんは3時間の特殊メイクでスキンヘッドになり、ノリノリで撮影に挑んだ。
注目なのが、スキンヘッドにして改めてわかる顔の小ささである。長い髪を中に入れているにも関わらず、全く頭が大きくならないのは小顔で知られる桐谷さんだからこそだろう。
■強烈すぎるインパクトを残した白塗りスキンヘッド『ゾッキ』の松井玲奈さん
最後に見ていくのは、大橋裕之さん原作の『ゾッキA』『ゾッキB』から数話をまとめた実写化映画『ゾッキ』だ。名俳優の竹中直人さん、山田孝之さん、齊藤工さんが共同監督を務めたことでも話題となった同作は、様々な秘密や悩みを抱える人々の姿を描いた群像劇である。
キャスト陣も超豪華だったが、中でも強烈なインパクトを残したのが、竹中直人さんの太鼓判によってキャスティングされた松井玲奈さん。役柄は夜の校舎に現れる“全身白塗りスキンヘッド”の「幽霊のような女」で、作中でもトップクラスのミステリアスな存在だ。
外見はマネキンのようであり、『犬神家の一族』のスケキヨのようでもあり、ほぼ松井さんの面影はないレベル。公開されたメイキング映像を見ると作り込みの凄まじさがわかる。
どの女優も髪があってもなくても美しいことに変わりはなく、こうやって新たな一面を見せることで、間違いなく役者としての幅は広がっていく。そして特に、髪を本当に剃ってまで挑んだ長澤まさみさんと綾瀬はるかさんの覚悟、演技への情熱は賞賛に値すると言えるだろう。