『ガッチャマン』松坂桃李に『破裏拳ポリマー』溝端淳平、『ヤッターマン』櫻井翔も! タツノコヒーローをカッコ良く演じた「俳優たちの名シーン」の画像
『ガッチャマン』[DVD](バップ)

 『科学忍者隊ガッチャマン』、『破裏拳ポリマー』そして、タイムボカンシリーズ『ヤッターマン』など、昭和の子どもたちを夢中にさせた『タツノコプロ』のアニメたち。これら名作たちは平成に入り実写映画として復活し、再び脚光を浴びた。

 そこで今回は、実写映画でタツノコヒーローを見事に演じた俳優たちを紹介していきたい。名シーンとともに彼らのカッコ良い姿を振り返っていこう。

■迫力のアクションとしっかりとした人間ドラマ『ガッチャマン』松坂桃李

 タツノコプロが生んだSFヒーローアクションアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』(1972年放送)。その実写化、2013年公開の映画『ガッチャマン』は、昭和のアニメヒーローを現代的に解釈し、平成の時代に蘇らせた意欲作だ。

 ガッチャマンのリーダー・鷲尾健(わしお けん)を演じた松坂桃李さんは、特撮出身ということもあり、見事なアクションシーンを披露している。

 とくに序盤、原作アニメにも登場するキャタローラーという鉄獣メカとの戦闘シーンは迫力満点。CGとVFXが駆使されたアクションは当時の最先端技術を取り入れており、ビルの間を縫うように飛び回るガッチャマンたちの姿は、オリジナルのアニメファンもワクワクするような映像となっていた。

 また、本作では人間ドラマにも深く踏み込んでいる。健、ジョー(綾野剛さん)、ナオミ(初音映莉子さん)、敵と味方、さらには愛情と友情が入り交ざる3人の複雑な関係は本作の見どころの一つだ。

 大気圏を飛び出し宇宙でのラストバトルでは、人類の敵ベルクカッツェとなってしまったナオミに健がトドメを刺す。「さよならナオミ」と別れを告げる松坂さん演じる健。それまでの激しいバトルとは対照的に、非常に切なく印象的なシーンとなった。

■スーツアクターを使わず演じたバトルシーンは必見『破裏拳ポリマー』溝端淳平

 『科学忍者隊ガッチャマン』『新造人間キャシャーン』に続く、タツノコプロオリジナルSFアクションヒーローアニメ『破裏拳ポリマー』(1974年放送)。こちらも2017年に実写映画化された。

 オリジナルのアニメと同様、アクションシーンが最大の魅力となった本作。主人公・鎧武士(よろい たけし)を演じた溝端淳平さんも、本格アクションに挑戦している。

 「転身ポリマー!」で転身し、さらに「この世に悪のある限り 正義の怒りが俺を呼ぶ!」というセリフで戦う姿は、ファンとして非常に懐かしい。

 また、ポリマーは顔が見えるスーツであるため、スーツアクターがおこなう通常のヒーロー物と異なり、なんと溝端さん本人がアクションシーンを担当している。なかでも、破裏拳流という本作独自の戦闘スタイルで戦う黒幕・鬼頭剛造(神保悟志さん)とのラストバトルは必見だ。

 加えて本作は、来間譲一演じる山田裕貴さんと溝端さんのバディ感も良かった。クライマックスでは、多くの仲間を殺され復讐に我を忘れ、鬼頭に銃口を向ける譲一。だが、警官としてすんでのところで思いとどまり泣き崩れる譲一を、鎧が抱き寄せ「お前はずっとそれでいい」と言葉をかけるシーンは、男の友情を感じさせる熱いシーンだ。

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