『東京大学物語』田中圭に『さよならみどりちゃん』西島秀俊も…実写化作品で「ブレイク前のイケメン俳優」が演じた“意外なクセ強キャラ”の画像
田中圭  写真/ふたまん+編集部

 甘いマスクや爽やかな笑顔で観る者を魅了する「イケメン俳優」たち。彼らのなかには、ブレイク以前は一風変わった役柄を演じていたケースも少なくはない。

 人気俳優たちがフレッシュな演技を見せていた、00年代初期の漫画原作映画について見ていこう。

■若さゆえのあどけなさも魅力的…『東京大学物語』田中圭

 1992年から『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載された江川達也さんの『東京大学物語』は、東京大学受験に挑む一人の高校生を主軸に、彼を取り巻く恋愛模様を個性的かつ過激な表現で描いた恋愛漫画だ。

 本作の主人公は、卓越したルックスと運動神経を持ち合わせた秀才・村上直樹。“東大受験”に挑む直樹だが、どこか屈折した恋愛事情がコミカルに強烈な描写を交えながら展開されていく。

 2006年には原作者である江川さん自らが監督を務めた実写映画が公開されたのだが、直樹役に抜擢されたのが、現在も数々のドラマや映画で活躍する田中圭さんだ。

 田中さんといえば、スマートなイケメン役を演じることが多い俳優だ。『東京大学物語』に出演した際は21歳だったこともあり、その表情にはどこかあどけなさも漂っていた。

 原作同様、直樹が“恋愛”に挑む姿をときに真剣に、そしてときにユーモラスに熱演しているのだが、なんと本作では濡れ場のシーンも再現されており、かなりセクシーな演技の数々を目にすることができる。

 持ち前のイケメンぶりはそのままに、欲望に忠実に突っ走る破天荒な秀才を見事に演じきってみせた田中さん。現在のイメージとは一風変わった、体当たり演技を楽しむことができる非常にレアな一作といえるだろう。

■数多の女性を振り回す“クズ男”を熱演…『さよならみどりちゃん』西島秀俊

 1996年より『FEEL YOUNG』(祥伝社)にて連載された南Q太さんの『さよならみどりちゃん』。平凡なOLの主人公・ゆうこがカフェの店員・ユタカと一夜を共にしてしまうのだが、その際、彼に“みどり”という名の彼女がいることを知り、それでも嫌われまいと奔走していく恋愛漫画だ。

 一人の女性が“禁断の恋”に堕ちていく様を描いた本作。2005年には同タイトルの実写映画が公開されている。

 実写化にあたり、物語の根幹を握る人物・ユタカにキャスティングされたのが、若き日の西島秀俊さんだった。現在、連続ドラマや大河ドラマ、映画にアニメの吹き替えなど幅広い活躍を見せる西島さんだが、本作に出演した際はまだ30代だった。

 ユタカは温厚で人当たりの良い人間でありながら、一方で自己中心的で極度の“女好き”という不誠実な一面を持った、どこか破綻した人物である。そんな軽薄な“クズ男”を、西島さんは持ち前のルックスを活かして見事に演じ、“残念なイケメン”像に高い説得力をもたらしてみせた。

 昨今の西島さんのイメージから一変、なんとも闇の深いイケメンキャラクターである。

  1. 1
  2. 2
  3. 3