『聖闘士星矢』幼少期の修行シーンがとんでもなかった件 最も過酷だったのはいったい誰?の画像
『聖闘士星矢』THE MOVIE Blu-ray BOX 1987~2004(TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D))

 『聖闘士星矢』は、車田正美氏によって1985年から『週刊少年ジャンプ』で連載された人気作品だ。聖闘士となった少年・星矢やその仲間たちが、アテナの人々を守るべく、死闘を繰り広げる物語である。

 そもそも聖闘士になるためには幼少期から過酷な修行を積まないとならない。主人公のペガサス星矢、ドラゴン紫龍、キグナス氷河などの主要キャラたちは、幼い頃から厳しい修行を積んで立派な聖闘士になったのだ。

 そこで今回は、主要キャラである5人が経験してきた厳しい修行を振り返りたい。一番過酷な修行を経験したキャラ、反対に修行環境に恵まれていたキャラは誰だったかを振り返ってみよう。

■性格まで変わった…一番過酷なのはフェニックス一輝のデスクィーン島

 もっとも過酷だった修行場所は、フェニックス一輝が向かったデスクィーン島だろう。デスクィーン島は“この世の地獄”と呼ばれており、大地は熱く焼けただれ、一年中火の雨がふりそそぐ灼熱の島だった。

 さらに一輝の師匠であるギルティーの教えはかなり厳しい。彼は“憎しみこそが強さの源”という考えで、一輝をとにかくしごき上げていく。それでもまだ人間らしさが残っていた一輝がお礼をいうシーンでは激高し、さらに一輝をイジメぬくのであった。

 しかしそんなデスクィーン島にも、エスメラルダという優しい女性がいた。彼女は一輝にとって唯一の癒しの存在であったが、修行中にギルティーが放った攻撃により絶命してしまう。

 怒り心頭に達した一輝は、ついに師匠であるギルティーを倒す。「それが憎しみというものだ…」と、満足気に倒れるギルティ。そして死の淵で、一輝の父親は、グラード財団の総帥・城戸光政だと告げるのだ。

 もともとデスクィーン島は、一輝の弟・瞬が行く場所であった。しかし弟思いの一輝は瞬の代わりにこの場所を選び、厳しい修行に飛び込んだのである。そこで虐待のような厳しい修行を毎日受け、癒しであるエスメラルダを目の前で殺され、実父は憎むべき城戸光政だと知り、一輝の精神は崩壊してしまう。

 幼少期の過酷な修行により、性格まで変わってしまった一輝。再び瞬たちの前に現われた際には「おまえの泣きっ面にはほとほと愛想がつきた!」と言い、敵対するのであった。

■アンドロメダ瞬、ペガサス星矢も過酷な修行場所

 次に過酷と言えそうなのは、アンドロメダ瞬だ。

 デスクィーン島での修行を兄の一輝に代わってもらった瞬だが、彼が修行したアンドロメダ島もかなり過酷だ。この島も昼は気温50度を超え、夜はマイナス数十度まで下がるという過酷な環境下。師匠のダイダロスもスパルタで、倒れた瞬に対し「立て!これが実戦ならおまえは今日15回も死んでいる」と激を飛ばしている。

 ただし瞬の場合、近くに姉弟子であるジュネがいた。彼女は倒れる瞬をいつも優しく介抱し、無理をするなと見守ってくれた。荒波が打ち付ける岩にくくりつられるなど瞬の修行も過酷だったが、優しくて美人なお姉さんが見守ってくれる環境を思えば一輝よりかなりマシだろう。

 次に主人公のペガサス星矢だ。修行をした場所はギリシアの聖域で、仮面をつけた謎の女聖闘士・魔鈴より厳しい修行を受けている。

 当時まだ7歳であった星矢だが、岸壁に逆さ吊りにされ腹筋を千回命じられるなど、こちらもかなりのスパルタだった。ただし、ときには授業のように座って戦い方の講義を受けることもあり、厳しいだけの修行ではなかったようにも見える。

 ちなみに魔鈴は星矢が聖闘士になったあとも、彼のピンチにたびたび駆けつけている。このように深い師弟関係で結ばれていることを考えると、修行環境は恵まれていたのではないだろうか。

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