「源氏シリーズ」に「りゅうのひげ」も…ネットなき時代のロマン!『ファイナルファンタジーV』効率度外視で没頭した「ぬすむ」アビリティの魅惑の画像
スーパーファミコン用ソフト『ファイナルファンタジーV』(スクウェア)

 ネットが発達し、攻略サイトや動画サイトで、さまざまなゲーム情報を目にすることができる昨今。手軽に攻略情報を手に入れられるのでゲームの進行で手詰まりになることは少なくなり、やり込み要素にも挑戦しやすくなった。

 便利な世の中になった一方、あちこちから情報が入りやすいせいで、手探り状態でゲームを楽しみにくくなったのも事実。まったく先の見えないワクワク感は「ネットなき時代」ならではのお楽しみ要素になってしまったのかもしれない。

 そんな時代に、筆者が口コミ情報のみでひたすらやりこんだのが、スーパーファミコン用ソフトの『ファイナルファンタジーV』(スクウェア)である。

 同作には「ぬすむ」というジョブコマンドがあり、モンスターが隠し持つアイテムをまれに奪うことができる。そして特定のモンスターから盗めるアイテムのなかにはレアな装備もあり、それを狙ってひたすら盗み続けた人も少なくないはずだ。

 そこで今回は『FF5』で盗めるアイテムのなかでも、とくに印象に残っている貴重なお宝を振り返っていこう。

■盗むことで入手可能な『FF』を象徴する防具シリーズ

 FFシリーズにおいて、最強クラスの防具として有名なのが「源氏シリーズ」だ。とくに『FF5』の源氏シリーズには、特定の状態異常を防ぐ特殊効果が付与されており、攻略にも役立つ防具が多かった。

 その源氏シリーズを盗める相手が「ギルガメッシュ」という敵だ。ギルガメッシュは『FF5』の第二世界におけるライバルのような相手であり何度も登場。コミカルなキャラで場を和ませるコメディリリーフ的な存在だ。

 何度も戦うことになるが、そのたびに異なる源氏シリーズの防具を盗むことが可能。ただしギルガメッシュはボスキャラなので、盗むチャンスは限られている。しかも「ハズレ」のアイテムを盗んでしまうこともあり、そんなときはやり直すしかない。また、一定のターン数で戦闘が終了する場合もあるので、時間的な余裕もなかった。

 防具の部位によっては「リボン」のような上位の装備品もあったが、やはり全身を源氏シリーズでそろえることにロマンを感じてしまう。

■二通りの入手方法は、どちらも高難度!?

 ムチ系のカテゴリーで最強の攻撃力を誇り、竜族特攻と麻痺の追加効果を持つ「りゅうのひげ」も、かなりレアな武器である。

 この「りゅうのひげ」の入手方法は、「スティングレイ」を倒した際の低確率ドロップか、「しんりゅう」から盗むという2通りのみ。

「スティングレイ」は、第三世界の特定の場所にしか出現しないレアモンスターで、遭遇するだけでも一苦労する。そして次元の狭間で戦う「しんりゅう」は、『FF5』における最強モンスターの一角だ。

 そのためネットのなかった時代では、「りゅうのひげ」の存在すら気づかずにクリアしてしまった人もいることだろう。

「しんりゅう」から、いったい何が盗めるのか……。そんな好奇心から「ぬすむ」に挑戦し、前情報なしでレア枠の「りゅうのひげ」を奪って喜んだ記憶がよみがえる。

 とはいえ、ムチという武器カテゴリー自体がマイナー寄りで、ムチならばイベントで確実に入手できる「ファイアビュート」(「ファイガ」の追加効果があった)が優秀だったので、「りゅうのひげ」自体にはそこまで活躍の場がなかったのが残念な点である。

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