■まさかの試合放棄? 何かと笑撃だった「キン肉マン対カレクック」

 第20回超人オリンピックでは、1回戦でキン肉マン対カレクックの試合がおこなわれた。

 凶器攻撃で額の傷にカレー・ルーをすりこまれ、それがかなりしみて床を転がり回るキン肉マン。しかし、そのキン肉マンにぶつかられた衝撃で、大事な頭のカレー皿が割れてしまうカレクック。

 実は頭のカレーが弱点だったカレクックは「なにか代用品をさがさねば」と、代わりの容器を探すことに。弁当・ラーメン・ココア・鏡餅、さらにはキン肉大王まで乗せてみたものの、しっくりこない。

 そこで見つけたのが、リング脇で牛丼を食べていた“シュワッチ”のおじさん(ドン・ピカーデリカオネ)の牛丼だ。これで何とか間に合わせるも、牛丼が大好きなキン肉マンに襲われてしまう。

 最終手段としてカレクックは牛乳瓶を乗せるのだが、これをキン肉マンは一気飲み。普段は大の牛乳嫌いなキン肉マンだが、カレー・ルーの刺激の影響で頭がマヒして錯乱状態だったのだ。

 その後、顔がジャイアント馬場さんや、“岡崎さん”(同時期に『ジャンプ』で連載されていた『テニスボーイ』原作:寺島優さん、作画:小谷憲一さんの女性キャラクター)に変形させながら攻撃するキン肉マン。結果、カレクックを試合放棄させることに成功し、勝利した。……まったくもって笑撃の試合である。

 ちなみに牛丼のシーン、ドン・ピカーデリカオネが「わたしの牛丼を返しなさい」「おい わたしの牛丼を…どうしてくれるのだ」と迫り、カレクックに怒られたあとに「シュワッチ!」と逃げる様子が絶妙に面白く、大笑いしたものだ。

 

 さて、『キン肉マン』の「超人オリンピック」では何かとギャグテイストの試合も多く、ふざけたバトルも醍醐味だった。ハチャメチャなのがなんとも面白く、これもまた“名試合”といえるだろう。

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