コンビニエンスストアやスーパーのお菓子コーナーで見かけるたび、ついつい手に取ってしまう森永製菓のチョコレート菓子「チョコボール」。
チョコボールといえば、取り出し口のくちばし部分についたエンゼルマークを集めることで「おもちゃのカンヅメ」がもらえるキャンペーンでおなじみだが、ビニールをめくって箱を開ける瞬間の”ワクワク感”は大人になっても変わらない。
ただ、「金のエンゼル」なら1枚で、「銀のエンゼル」なら5枚を集めることで「おもちゃのカンヅメ」が手に入ることは知っているものの、その実物を見たことがあるという人はかなり希少なのではないだろうか。ふたまん+編集部でも「おもちゃのカンヅメ」についてのアンケートを行ったが、「銀のエンゼルが1枚当たったことがある」「金は見たことがない」という意見がほとんどで、その実態を知る者はいなかった。
40代である筆者を例にすると、ザッと計算して幼少期からこれまでにおよそ1000個以上はチョコボールを食べてきた。時期により購入頻度に差はあれど、子育て期などは週に4個ほどは購入していたが、それでも通算は「銀のエンゼル」が人生で3枚のみ。その貴重な数枚も過去の引っ越しなどでいつの間にやら紛失してしまい、ついに大人になるまでに「おもちゃのカンヅメ」を手に入れることはなかった。同じように「おもちゃのカンヅメを見ることなく生きてきた」という人は多いのではないだろうか。
そこで今回は森永製菓に話を伺い、実際にどのぐらいの確率で「金のエンゼル」「銀のエンゼル」が封入されているのか、「おもちゃのカンヅメにはいったい何が入っているのか」など、素朴な疑問に答えてもらった。
■子どもたちに夢を与えるための「ヒミツ事項」
「金についても銀についても、どのぐらいの割合でエンゼルが入っているかについては実は明かしていないんです」
こう答えてくれたのは、森永製菓マーケティング本部菓子マーケティング部の中野さんだ。
しょんぼりしてしまう返答ではあるが、封入率やカンヅメの中身についてはいっさいを“謎”としており、「チョコボール発売当初から変わらずヒミツにしています。社内でも中身を知っているのはカンヅメ担当者ひとりだけという決まりで、社長も知らないトップシークレットなんです」と教えてくれた。企業のトップすら知らないという徹底した“ヒミツ”の姿勢が、客のワクワク感を膨らませる仕掛けのようだ。
「ただ、ヒントとしては年間約8万人の方におもちゃのカンヅメをお届けしています」(中野さん/以下同)
金のエンゼルなり銀のエンゼルなりで、8万人が実際にカンヅメを手に入れているというのは、まったく当たったことがない人にとっては、なかなか多いと感じるはず。やはりひたすら食べて口ばしをめくり続けることがカンヅメを手にいれる唯一無二の方法なのかもしれない。
また、チョコボールはおなじみの「ピーナッツ」だけでなく、「キャラメル」や「いちご」といった派生商品も定番になっており、現在は期間限定商品として「チョコバナナグミ」も発売中。これらでも「エンゼル」のチャンスがもちろんある。
「年間で3~4種類の新商品を発売しています。ですので、ピーナッツだけでなく色々な味を楽しんで集めていただきたいですね。おもちゃのカンヅメをもらうコツ……なのかは分かりませんが、お守りがわりに銀のエンゼルを財布に入れて集めているというお客様のお話を伺ったことがあります。ちなみに私も集めていて、今3枚の銀のエンゼルがレシートの束なんかと一緒にスマホケースに挟んであります! もし銀のエンゼルが当たったときは、5枚集めるまで無くさないように大切に保管いただくのが成功法かもしれません」
やはり銀のエンゼルを無くしてしまう……というのは「あるある」のようだ。また過去には「エンゼルが2倍の確率で入っている」キャンペーンを実施したこともある。こうしたチャンスを見逃さないことも重要だろう。