■島ごと船にして海に浮かせようとしていた?
ウォーターセブン市長であり、造船会社ガレーラカンパニー社長でもある「アイスバーグ 」にも、再度スポットライトが当たることとなった。
ウォーターセブンといえば“水の都”として有名だが、毎年発生する高潮「アクア・ラグナ」による大きな被害と地盤沈下に悩まされていた。そこでアイスバーグは、街を島ごと海に浮かべる計画を進めている。
それから時は流れてエッグヘッド編の1109話、ドフラミンゴによる支配から解放されたドレスローザや、ルフィの故郷であるフーシャ村が描かれるなか、ウォーターセブン市長のアイスバーグも秘書とともに久々に登場した。
このタイミングでわざわざ描かれたのは、アイスバーグが進めている計画が、今後の展開に関係することを示唆しているのかもしれない。
アイスバーグは“海賊王”ロジャーの船「オーロ・ジャクソン号」を作ったトムの弟子であり、トムが隠し持っていた“古代兵器”プルトンの設計図を託された人物でもある。
しかし、いかに禁忌とされる情報に触れた頭脳明晰なアイスバーグとはいえ、「世界は海に沈む」という真実にまでたどり着けたかは疑問が残る。
島を浮かべる計画を進めていたのも、天変地異を予期したというより、ウォーターセブンの置かれた現状から、そうせざるを得ないという結論に至ったと考えるのが自然だろう。
ウォーターセブンの「裏町」の下にはすでに沈んだ古い町があり、かつては造船島と裏町がひとつの島だったこと、「水上都市」と呼ばれるほど海面上昇に悩まされていること、毎年の高潮の被害が無視できないこと、などのために対策が必須だった。
アイスバーグが世界の真実を知っていたかは不明だが、ウォーターセブンの置かれた現状から、図らずも沈む世界に対する策を講じていたのは間違いない。彼の計画が、今後の物語にどう関与してくるのか注目したい。