■セリフがいちいちおしゃれ! コンプラが気になるけど…

 あとはやはり、昭和のトレンディドラマ感というべきか、セリフまわしが令和では聞かないワードのオンパレード。例えば、劇場版1作目のオープニング幕開け早々、パトロール中に色気たっぷりのお姉さんに「金曜の夜に男二人なんて体に悪いんじゃない?」と問われ、「そう思ってたところだ」とタカが返す。え、オシャレすぎない? 令和じゃ聞かないセクシーな言い回し。

「普通に勤務中にナンパに応じる刑事、令和の今ならSNSで晒されて炎上して一発でクビだな……」とか野暮なことも考えてしまう。リスク管理社会・令和に生きる若者なので……。

 そのほかにも、事件の鍵を握る女性を拉致監禁(これもすごい、バレたらクビどころじゃない)した際に、女性に「こんなことしたらタダではすまないわよ」とすごまれ、「タダではすまないことをするのが趣味なんで」と飄々と答えるシーンは個人的にお気に入り。

 会話の一言一言に洒落が効いていて、破天荒でお調子者の二人のキャラクター性がよく分かる。このワードセンス、ぜひとも日常に取り入れたい。わたしもミスして上司に呼び出された時に「タダではすまないことをするのが趣味なんでね……」とか言って、しこたま怒られたりしてみようかしら。

■派手な衣装がレトロ可愛い! あとモロ見えがすごい

 そして、セットや衣装もレトロ可愛くて目を引く。特に女性陣の服装がカラフルで多種多様で可愛すぎる。最近、淡い色合いのエモ恋愛映画ばっかり見ていた私からすると、ビビットで絵面のパンチが強い!

 タカやユージが所属する港警察署には大勢の女性警官がいる。ほとんどが警官の制服ではなく、思い思いのカラースーツやワンピースを着用しているのだが、原色でとてもカラフルで魅力的。肩パットを入れ込んだ、令和では見ないフォルムの服たちが、すごくオシャレで女子心をくすぐられる。

「オフィスカジュアル? パーソナルカラー? なにそれ知らねえよ」といわんばかりの個性爆発の女性陣のファッションを見ていると、なんだか元気が出てきた。木の実ナナ演じる松村署長は特にド派手で、日産・フェアレディZを乗り回しながらソバージュにゼブラ柄のタイトなワンピース、大振りのピアスを着用。ファッションリーダーすぎるし、こんな女性上司について行きたい。昭和のこのやりすぎ感って癖になるなあ。

 また、作中で多く出てくるディスコで踊りまくるお姉さんたちのセクシードレスも、見ているだけで昭和の活気ある部分を感じられて、お気に入りのシーンのひとつだ。あと風俗店で働く女性もときたま出てくるが、普通に胸がモロ見えしている。昭和すげえ。

■細かい好きなところもたくさん、これから最新映画やドラマも一気見るぞ

 ほかにも、ここで書ききれないほど好きなシーンがある。足が速すぎるユージ、盗んだバイクを乗り回す姿がかっこいいタカ、犯人を探している最中になぜか急にダンスを踊り出すユージ、二人でヘリコプターにぶらさがるエンディング、タカやユージに負けない個性的な港署の刑事たちなど、挙げればキリがない。

 最新映画はもちろんだが、まだ完走していないドラマシリーズも一気見して、『あぶない刑事』の魅力に浸りたい。そして願わくば横浜の聖地巡礼もしたりしたい。夢は広がるばかりだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3