■令和に蘇った『悪魔くん』も
水木しげるさんの往年の名作『悪魔くん』(12エピソード)も、Netflixオリジナル制作で2023年にアニメ化されている。
これは「悪魔くん」と呼ばれる少年が悪魔の力を借りて様々な怪奇事件を解決し、世界を平和へと導くために戦うというストーリー。34年ぶりにテレビアニメ版の続編となる完全新作としてよみがえった。
同作では舞台が現代に変わり、主人公も「2代目悪魔くん・埋れ木一郎」になっている。初代の悪魔くんとメフィスト2世は今作でも登場しており、声優は初代アニメと同じく三田ゆう子さんと古川登志夫さんが務めているため、旧作のファンも懐かしい気持ちになるだろう。特に古川さんは、一人二役でメフィスト2世とその息子であるメフィスト3世を演じているため見ていて楽しい。うまく令和の世にマッチした作品となった。
このほかにも、ウルトラマンの約40年後の世界を描いたフル3DCGアニメ『ULTRAMAN』(3シーズン、全31エピソード)や、アニメとしては初めて漫画版『デビルマン』の結末までが描かれた、永井豪さんの画業50周年を記念して制作された『DEVILMAN crybaby』(10エピソード)、車田正美さんの『聖闘士星矢』を元にした3DCGアニメ『聖闘士星矢: Knights of the Zodiac』(12エピソード)なども、Netflixでイッキ見できるオリジナル制作アニメだ。
こうして見てみると、過去にアニメ化された懐かしい作品がNetflixオリジナルとして改めてアニメ化されていることがわかる。地上波放送より規制の少ないNetflixだからこそ、今の地上波では難しい表現のある過去の名作も、ニュアンスを変えずに映像化できるのだろう。
最新の技術で作られた懐かしくも新しいアニメの数々。今年の夏はノスタルジックな気持ちになってみては?