■さらに完成度が増した第2作目!

 翌1991年10月には、シリーズ2作目となる『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語2 光の騎士』が発売された。前作から続く物語であり、世界観に大きな違いはない。1作目で敵となったジオン族との決着がつかなかったため、本作で決着をつける内容になっている。

 その舞台は、前作のラクロア王国からアルガス王国へと変わり、本作の主人公もナイトガンダムではなく、騎士アムロに変更された。これは発売当時、多少違和感を覚えた点だ。

 ちなみに本作では『ドラクエ』と『ファイナルファンタジー』を合わせたようなシステムが採用されていて、操作感は快適だった。

 そして本作は『ドラクエ4』のようなオムニバス形式で進み、全6章構成。4章以降には各キャラが必殺技を習得するイベントがあり、必殺技使用時のアニメーションはファミコンとは思えないほどクオリティが高かった。

 前作の主人公・ナイトガンダムとライバルだったネオブラックドラゴンとの因縁にも決着がつき、ストーリーのおもしろさはシリーズ屈指。ジオン族との戦いにも終止符が打たれるため、前作をプレイした人にこそ遊んで欲しい傑作だ。

■3作目は円卓の騎士を従えて戦う王の物語

 ファミコンでのシリーズ3作目『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語3 伝説の騎士団』は1992年10月に発売された。これはカードダスの『SDガンダム外伝 円卓の騎士編』が原作になっている。

 そのため、前作までと同じ「スダ・ドアカワールド」が舞台ではあるが、物語上のつながりはないため、本作から遊んでも楽しめる。そして、ストーリーは「アーサー王伝説」がモチーフになっており、本作にも大勢の「円卓の騎士」が登場。そのため物語の途中からは2パーティを編成する内容となる。

 主人公のクラウンナイトガンダムは、ブリティス王国の末裔。少しずつ仲間を増やし、13人の円卓の騎士とともにザビロニア帝国を討ち果たすというストーリーだ。前作、前々作と同様にドラマチックな展開にひきこまれ、純粋にストーリーを楽しめた。

 なお、本作にはザビ家(機動戦士ガンダム)やコスモ・バビロニア(機動戦士ガンダムF91)のキャラクターが多数登場しているのも特徴。デナン・ゾンやデナン・ゲー、ベルガ・ダラス、ダギ・イルスなど、『機動戦士ガンダムF91』に登場するMSが主な敵となる。

 そのためか、「灼騎士ガンダムF91」はキャラクターの扱いや性能面が優遇されているので積極的に活躍させたい。

 今回はファミコン版『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』が生誕34周年ということで、ファミコンの『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』シリーズ3作品を振り返ってみた。

 ちなみに『SDガンダム外伝』は、スーパーファミコンソフトにもなっている。『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産』と『SDガンダム外伝2 円卓の騎士』(ユタカ)だ。

 なかでも『SDガンダム外伝2 円卓の騎士』は、RPGではなかなかお目にかかれない最大13人パーティが特徴。さらに武器に名前をつける斬新なシステムが採用され、特定の名前をつけると最強の剣になる裏ワザもあった。

 これらの『SDガンダム外伝』のシリーズは、現在はプレイできる手段が限られているのが残念だ。しかし、大人になった今こそ、あらためてプレイし直してみたい魅力が詰まったRPGである。

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