ゲームやアニメではおなじみの「四天王」と呼ばれる存在。そのルーツは仏教における守護神「持国天」「増長天」「広目天」「多聞天」を指す言葉で、四人の実力者のことを「◯◯四天王」などと表現されてきた。
とくにゲームの敵側に「四天王」が使われることが多く、プレイヤーを苦しめた強敵として記憶している人も多いのではないだろうか。
『ファイナルファンタジーIV』に登場した「ゴルベーザ四天王」こと、「土のスカルミリョーネ」「水のカイナッツォ」「風のバルバリシア」「火のルビカンテ」などは覚えている人も多いはず。
そんなゲーム界にインパクトを残した四天王の中でも、個人的に苦戦を強いられた「四天王」の記憶を振り返ってみたい。
■『ストリートファイターII』シャドルー四天王
対戦型格闘ゲームの金字塔『ストリートファイターII』には、「シャドルー」という犯罪秘密結社が登場する。その組織の総帥である「ベガ」、隻眼の用心棒「サガット」、仮面の貴公子「バルログ」、喧嘩ボクサー「バイソン」の4名を指して、「シャドルー四天王」と呼ばれた。
『スト2』のラスボスはベガで、その前に戦うことになるのが中ボスのバイソン、バルログ、サガットである。それまでに戦う世界の格闘家たちと比べ、一段階強く感じたのがシャドルー四天王戦だった。
四天王戦の一番手に登場するバイソンは、アメリカ代表のボクサーだ。荒々しいスタイルで破壊力満点のパンチを連発するほか、ボクシングでは反則の頭突きやローブローといったラフファイトも駆使してくる。
バイソンの猛攻に防戦一方になってしまい、画面端に追い詰められて、削り倒された苦い記憶がよみがえる人もいるのではないだろうか。
続いてのバルログは、個人的に四天王の中でもっとも苦戦を強いられた曲者キャラだ。素早い動きから繰り出すトリッキーな攻撃に翻弄され、ガードを固めると容赦ない投げをくらい、必殺技の「フライングバルセロナアタック」および「イズナドロップ」は対応が難しい。とにかくやっかいな相手だった。
その後のサガットとベガは、バイソンやバルログほど初見殺しのイメージはなかったが、当然ながらキャラ性能は高い。『スト2』時代のCPU戦を振り返ると、どうしても「シャドルー四天王」に苦戦したことを思い出すのだ。