■東京スカイツリーが宙に吸いこまれた『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』

 最後に紹介するのは、2019年に公開された『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』にあった東京スカイツリーの破壊シーンだ。

 2012年に竣工された東京スカイツリーは、ご存知の通り日本一の高さを誇るタワー。劇場版『ジオウ』は、そんなスカイツリーを破壊した初の特撮作品である。

 同映画には、平成という時代そのものを消そうと企む謎の集団「クォーツァー」が出現。平成に生まれた人間やモノを時空の穴に飲みこんでいく。

 ジオウたちが戦っているなか、平成24年竣工の東京スカイツリーも根元のあたりからポッキリ折れ、空中にある時空の穴へと吸いこまれていった。スカイツリーが折れて飛んでいくとき、手前には昭和生まれの東京タワーが無傷で鎮座しており、その対比がなんともシュールだった。

 巨大なランドマークが破壊されるシーンは、やはり特撮作品の最大の見せ場といえる。日頃見慣れた景色や、思い入れのある象徴が破壊されてしまう場面を観て、心が動かされた人も多いことだろう。新たなランドマークは次々と生まれてくるが、今後どのようなランドマークが特撮作品で破壊されるのかも注目したいところだ。

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