■再会は間もなく? ロビンの笑顔が見たい「ハグワール・D・サウロ」

 ハグワール・D・サウロは、コミック41巻392話のニコ・ロビン過去編に登場した巨人族だ。元海軍本部中将で、ロビンにとって命の恩人である。

 考古学者が集まるオハラで生まれたロビンは、島の外に出た学者の母を待ちながら孤独に生きていた。そんなある日、怪我をしたサウロが流れ着く。助けたロビンは次第に彼に心を開き、サウロもまた一人ぼっちのロビンに寄り添った。

 ロビンの母・オルビアら学者が秘密裏に行っていたのは、“歴史の本文(ポーネグリフ)”の解読。空白の100年間の真実に触れるため、世界政府が重犯罪としている行為だ。サウロもかつては中将として学者たちを取り締まっていたが、オルビアを捕縛した時から政府に不信感を抱くようになり、彼女を助けて軍を逃げ出している。 

 サウロが自分のいる場所がオハラだと知った頃、政府はオハラに海軍を送り込んで人々を弾圧し、見せしめとして島を焼き払うバスターコールを発動した。故郷を守るために戻ったオルビアとロビンは戦火の中で再会する。母の面影を見たロビンが「私の… お母さんですか!?」と問う一連のシーンは、涙なしでは見られない。

 サウロはオルビアに頼まれ、泣くロビンを連れて脱出を試みた。海軍の攻撃から鬼神の如く軍艦を投げ飛ばしてロビンを守るも、親友である中将クザン(後の大将・青雉)に足止めを食らう。

 ロビンを逃がすと、「海は広いんだで… いつか必ず!!! お前を守ってくれる“仲間”が現れる!!! この世に生まれて一人ぼっちなんて事は 絶対にないんだで!!!!」と精一杯の言葉を送り「デレシシシシ!!!」と笑いながらクザンの“アイスタイム”で凍らされてしまった。

 ここで死亡したと思われたが、106巻の1066話で、オハラに行ったベガパンクから巨人族が本の回収をしているのを見たこと、”全身に包帯を巻いた妙な男が船長”だったということが語られた。

 さらにエルバフに行った回想コマにはサウロのようなシルエットが。「その巨人族の船長の名前は…“サウロ”よね…?」と聞くロビンに、ベガパンクは「口外しかねる」と答えた。エルバフに向かうであろう麦わらの一味。そこでの感動の再会に期待が持てるのではないか。

 涙の別れを乗り越えてきた麦わらの一味と懐かしいキャラたち。物語も終盤戦に差し掛かった今、そう遠くない未来に彼らとの再会が描かれるのかもしれない。

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