『呪術廻戦』や『DEATH NOTE』にも!『タッチ』だけじゃない…あまりにもショックだった「メインキャラの突然の死」の画像
アニメ『呪術廻戦』(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

 漫画やアニメでは、時にメインキャラが衝撃的な死を迎えてしまうこともある。場合によっては何の前触れもなかったり、絶対に死ななそうなキャラだったりするため、ショックを受けずにはいられない。

 しかし、そんなメインキャラの死がきっかけとなり、ストーリーが大きく動くことも少なくない。有名な例を挙げれば、あだち充氏の『タッチ』でエースピッチャーである和也が序盤にいきなり亡くなったのには驚かされた。そこから始まるストーリー展開になっていたのは、かなり斬新な構成だろう。

 そんなメインキャラの突然の死はさまざまな作品で描かれているので、今回はその中から印象的だったものをジャンルを問わず3つ紹介していきたい。

■ヒロインなのに容赦なく死亡…『呪術廻戦』釘崎野薔薇

 まずは芥見下々氏による『呪術廻戦』(集英社)の釘崎野薔薇から紹介していこう。こちらは、アニメ2期「渋谷事変」でかなり驚かされた死亡シーンである。

 釘崎は、主人公・虎杖悠仁や伏黒恵と呪術高専の1年生として登場し、いずれは呪術師として等級を上げて活躍していくだろうと予想されていた。しかし、渋谷事変で描かれた特級呪霊・真人との戦いでまさかの出来事が起こる。

 それは、釘崎が真人の分身を追い詰め、渋谷駅の中にたどり着いた後の場面だ。釘崎はそこで真人の本体と対峙するのだが、その際に彼の手のひらで顔を触られてしまう。真人に触られた者は魂の形を弄られ、ほぼ間違いなく命を落とすことになる……。

 野薔薇も触れられた瞬間に自身の死を悟ったのだろう、虎杖に向かって「皆に伝えて 『悪くなかった』!!」と話し、次の瞬間には顔面が崩壊して倒れた。この光景には「どうして?」という気持ちでいっぱいになってしまった。

 心のどこかで、釘崎はヒロインという立ち位置にあり、虎杖と近い場所にいるから絶対に死なないと思っていたのかもしれない。この展開は、そうした読者の予想を見事に裏切る形となったのだ。

 釘崎の死を間近で見てしまった虎杖は、ショックを受けて心が折れてしまう。見ている側にもそれがひしひしと伝わってくる……。以前に描かれた七海建人の死も驚いたが、釘崎の死の衝撃はそれを上回った気もする。 

■試合中の事故で死亡!?『六三四の剣』夏木栄一郎

 次はスポーツ漫画でのメインキャラの死を見ていこう。スポーツ漫画で人が死ぬ印象はあまりなく、あったとしても病や交通事故が原因であることがほとんどのように思える。

 しかし、中には試合中の事故で亡くなるレアなケースもあり、村上もとか氏による『六三四の剣』(小学館)の夏木栄一郎がそれに当てはまる。

 本作は剣道をテーマにした漫画なので、当然ながら殺し合いをするわけではない。そのため「死」とはあまり結びつかないが、試合で不測の事態が起こってしまったのだ。

 それが、栄一郎が先輩である東堂国彦との決勝戦で、相手が放った突きのせいでのどに穴があく大怪我を負い、試合こそ勝ったがその後に死んでしまうという展開。このシーンはかなり印象的で、筆者も「剣道では人が死ぬのか……」と誤解してしまったほどだった。それから、突きはとても怖い技だと勝手に思い込みもした。

 もちろん、実際の剣道の試合でこういった事故が起こることはまずないようだ。実際、かなり注意が必要なのは、防具を着用していることで起こる熱中症なのだとか。

 誇張された表現かもしれないが、大人になっても鮮明に覚えている通り、かなり強烈なシーンだった。

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