■天才科学者ベガパンクとのつながりにも注目
次に月の民と「カラクリ島」のつながりにも注目したい。エネルが救ったスペーシー中尉は、カラクリ島のツキミ博士によって作られたロボットである。そしてエネルが目覚めさせた月のロボット兵士たちは、なぜかスペーシー中尉にそっくりな容姿をしていた。
さらにカラクリ島は「人類が500年をかけて到達する域にいる」と称された天才科学者、ベガパンクの故郷でもあることから、ベガパンクとツキミ博士の関係性や、月に遺されていた高度な技術とカラクリ島のつながりなども気になる。
そしてベガパンクは本編で、「空白の100年」(900年前)に作られた機械兵について「私の科学力でも再現できない部分がある」と語るシーンがあった。再現できないのは「動力」であり、今の常識を変えるほどの力だと説明している。
一方、扉絵シリーズでエネルは「ゴロゴロの実」の力を動力にして、月にあった文明都市の機能を復活させていた。もしも、この「動力」というキーワードや、「カラクリ島」、「月の文明」などがつながるとすれば、再びエネルがストーリーに絡んでくる可能性も考えられないだろうか。
現在連載中の「エッグヘッド編」では、「カラクリ島」「世界水準を遥かに上回る高い技術力」「空白の100年」などの謎が次々と明らかにされようとしている。そこに「空島編」以来となるエネルの再登場があるとしたら、大きなサプライズになるのは間違いないだろう。