『ONE PIECE』エネル再登場の可能性を示唆? 「月に行ったエネル」を描いた扉絵が意味するものとはの画像
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 現在エッグヘッド編に突入した尾田栄一郎さんの『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)は、まもなく連載開始から27年を迎えようとしている。これまでの物語のなかで敵、味方問わず、さまざまなキャラクターの活躍が描かれてきたが、再登場の可能性が噂されるキャラも数多く存在する。

「空島編」でスカイピアを支配していた、神・エネルもそのひとり。そしてエネルは本編とは別に、扉絵シリーズで“その後”の動向が描かれたことでも知られている。

 今回はその扉絵シリーズの主役として描かれたエネルの動きを振り返りつつ、再登場の可能性を考えていこう。

■エネルのその後の物語「エネルのスペース大作戦」

 まず「エネルのスペース大作戦」と題する38枚の扉絵に描かれた、エネルの“その後”の物語を簡単におさらいしよう。

 空島でルフィに敗北後、方舟“マクシム”に乗り、月(フェアリーヴァース)へと旅立ったエネル。月に到着後、エネルは宇宙海賊にやられた小柄のロボット兵士「スペーシー中尉」や、その仲間たちと出会い、結果的に助けるかたちに。

 その後、宇宙海賊たちが発掘していた地下都市を発見したエネルは、雷の力でエネルギーを補充。都市機能が復活すると同時に、スペーシー中尉にそっくりな大勢のロボット兵士も目覚めた。そして月でエネル軍団を作りあげることに成功する……というのが大まかな流れだ。

■地下都市にあった壁画の謎

 最終章でのエネル再登場が噂される最大の理由が、地下都市にあった壁画の存在だ。エネルはその壁画を見て首をかしげていたが、実はこの壁画や、扉絵シリーズのタイトルには重要そうな情報がいくつも記されていた。

 まず、月の地下都市の名前は“ビルカ”で、住人らしき者たちは翼を持っていること。ロボットを大量生産できるほどの高い技術を持った文明であることが明かされている。

 また、扉絵シリーズのタイトルにて、月の民が資源不足を理由に青色の星へ飛んだことが分かっており、後のストーリーにつながりそうな要素は数多くある。

 しかも月の都市名である“ビルカ”は、エネルの故郷である空島と同じ名前だった。さらに空島の住人たちは、みな背中に翼をつけていたことから、空島の住人の祖先と月の民の間には、何らかの関係があると思われる。

 それにエネル自身、月のことを「私の大地(ヴァース)」と発言しており、宇宙海賊が月で爆発を起こした際は怒りをみせていた。

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